はやと先生
おーい、チャイムなったぞ。席につけ。社会の時間はじめるぞ。

生徒A
社会かよ〜、眠いなぁ。

はやと先生
文句いうなぁ〜。そして、寝るな。寝たら補習するぞ。

生徒A
げっ!まじかよ〜。

生徒全員
はははっ。

はやと先生
じゃあ、日直、号令たのむ。

りか
は、はい。きりーつ、礼、着席。

今日も先生を見つめる、私…
そう、先生と出会ったのは
桜の咲いた入学式だった。
りか
(どうしよう、はじめましての人ばかりで緊張しちゃうよ〜。)

先生a
新入生はこっちだぞ。1列に並べ。静かにしろよぉ。

生徒全員
(ざわざわざわ)

生徒A
おれ、こっちかぁ~

りか
痛っ!

はやと先生
大丈夫か!おい!あぶないだろ。しっかり前みろ。

生徒A
すみません。

りか
(すごーく、大きい手、目がきれい。めがねごしでもわかる、誠実そうな顔)

はやと先生
おい、きこえてるか?けがはないか。

りか
あ、はいすみません。ありがとうございました。

はやと先生
新入生1日目にして災難だったなぁ。
気をつけて並べよ。

りか
は、はい!

りか
(大きい背中。やっぱり、大人なんだなぁ。私はまだまだ子供…)

支えてもらった瞬間
先生になにか感じるものがあった。
それがなんなのか今だに探している。
はやと先生
おい、りか。聞いてるか?
鎌倉幕府は
いつ作られたんだ。
年号を答えろ。

りか
あ、は、はい!
1192年です。

はやと先生
正解!りかは優秀だな。
誰かみたいに眠くなったりしないしなっ!

生徒A
先生、俺のこといってる!?
俺のことばかり言って俺が好きなの〜!?

はやと先生
さぁなぁ〜。あっ、時間だ。今日はここまで。社会係誰だ?

りか
あ!はい。

はやと先生
おっ、りか。じゃあ、このプリント全員分集めて、社会科準備室に持ってきてくれ。

りか
はい!

りか
失礼しまーす。先生、持ってきました。

はやと先生
お、ありがとうな。りかは、まじめで頼もしいな。

りか
先生…私の印象って、まじめだけなんですか?

はやと先生
…まじめだけじゃ嫌なのか?

りか
それ以外なにかないんですか?

はやと先生
そうだなぁ〜。入学式初日に転んでた、かわいそうな生徒かなっ!?

りか
えっ。先生覚えてたんですか!?

はやと先生
なぜか、目が自然とりかに向いてたからなぁ

りか
えっ…どうして私に?

はやと先生
それは、わからない。あのときは、ひかれるものがあったんだ。

りか
あのときの先生の手、大きかったです。

はやと先生
今比べてみるか?

りか
えっ。あ、はい。

はやと先生
まだまだ子供だな。小さすぎる。

りか
たしかに。

はやと先生
そう、落ち込むな!そんな子供にプリント運んだお礼に、俺の愛用参考書をあげよう。これで、俺は先生になれたんだ。

りか
えっ、そんな大事なもの。良いんですか!?

はやと先生
優秀な生徒には特別。
他の生徒には内緒だぞ。

はやと先生
おっと、時間だ。次の授業はじまるぞ。

りか
あ、はい。ありがとうございました。

はやと先生
いつも、お礼が言えておりこうさんな子供だね〜(笑)

りか
もう、からかわないでください。教室もどります。

はやと先生
(ふふっ、かわいいやつだ。)

りか
もうーっ!先生は私のこと、子供扱いして!!

りか
(やっぱり、大きい手だったなぁ。それに先生の笑った顔、無邪気な子供みたいだった。授業中にはあんな顔みたことなかった)

(あれっ?なんか胸が痛い…もしかして、これって恋…?)