柘植悠未
( 侑くん学校来とるかな )
治くん達と話して3日が経った。
土日を挟んで月曜日、
侑くんに会えるかと ドキドキしながら教室に向かった。
すぐに前の席に金髪頭が見える。
柘植悠未
侑くん、おはよう
座っている侑くんの顔を 覗き込んで手を振る。
するとその手を掴み、 侑くんは立ち上がった。
柘植悠未
!?、どうし…
ピューンと擬音語が つきそうなほどの早さで
教室を連れ出される。
普段使われない屋上に 繋がる階段に着いた。
柘植悠未
あの…?
宮侑
この前サム達と昼飯食ったって聞いたんやけど
柘植悠未
え?うん、まあ…
侑くんがムスッと 拗ねたように頬を膨らませる。
宮侑
俺とはそんなんしたことないのに
柘植悠未
だって誘われたことないし…
柘植悠未
いつも治くん達と食べてるやろ?
宮侑
誘ってたら来てくれたん?
柘植悠未
おん
私が答えると気まずそうに 目を逸らす侑くん。
宮侑
……俺のがずっと前から大好きなんに
柘植悠未
!
顔を真っ赤にしながら ポツリと言う。
その表情に 胸がキュウッと締まる。
私は数歩前に出ると、
そっと侑くんの頬を 両手で包んだ。
柘植悠未
私も
宮侑
…?
柘植悠未
私も侑くんのこと好きやで
宮侑
………!?!?
宮侑
嘘やん…
柘植悠未
嘘ちゃう
宮侑
信じられん
柘植悠未
私も最初侑くんに告られた時そうやった
宮侑
だってずっと俺のこと振ってたやん…
柘植悠未
…ごめん
手を離そうとすると 離すなというように
手を掴まれ、 指を絡められた。
鼻と鼻が触れそうなほど 顔が近付く。
色素の薄い茶色の瞳が 一瞬揺らぐ。
まるで一度目の 告白の時のように。
宮侑
ほんまに?嘘やない?
柘植悠未
うん、神に誓うわ
宮侑
…ならこれも受け入れてな
優しく唇が触れ合い、
離れる直前に チュッと小さく鳴るリップ音。
宮侑
…夢とちゃうよな?
柘植悠未
ちゃうよ
宮侑
なんでずっと告白断ってん…
柘植悠未
それは…
宮侑
いや、やっぱ今はええ
宮侑
また今度問いただすわ
柘植悠未
そらお手柔らかに
こんな私でも本当に 付き合ってくれる?とは、
もう聞く必要はない。
私を抱きしめる侑くんの鼓動が 私を好きだと、
大好きだと語っているから。
宮侑
なあ、ほんまに好きやねんけど
柘植悠未
ふふ、知っとる
今まで言えなかった 好きの埋め合わせは、
これから。
好 き や ね ん け ど 。
fin






