華
お久しぶりです。
華
だいぶ久しぶりに書きました。
華
多分続編が出るのですが、そちらはしっかり自分で書くので許してください。
華
本編へどうぞ。
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麗
ねぇー引く気ない?
蓬萊
ないなw
麗
えー
麗
じゃ、しょうがないか。
ギィ
無茶だっ…やめ…
麗
“死んで”
麗
…っとその前に。
麗
1階ロビー?だっけ。
麗
どうやっていくの?
ギィ
(…何があるんだ…?)
蓬萊
貴方なら行けるでしょうに…
蓬萊
館内図完璧に立体で覚えているのでしょう?
麗
お散歩楽しくない?
蓬萊
戦場を歩くことをお散歩と言える。羨ましいですねw
麗
馬鹿にしてるのか、なっ!
ヒュンッ
蓬萊
…随分と早いですね。
ギィ
(何が行われているんだ…理解が追いつかない。)
麗
うーん…そんなもんなの?相手にならない。
蓬萊
(ウチに是非とも欲しい人材なんだが…)
蓬萊
今のままだと分が悪そうなので…
蓬萊
では、また会いましょう。
麗
逃すわけ、ないでしょっ!
蓬萊
こんな所で負傷するのは不本意でしょう?
麗
…
蓬萊
私はこれでこの抗争から完全に手を引きます。
蓬萊
これでよろしいですか?
麗
その言葉に偽りはないな?
蓬萊
嘘をついたところで得な事はありません。
麗
さっさとこの建物から出ろ。次ここで見かけたら殺す。
蓬萊
怖いな。では失礼しますね。
ブワッッ
麗
……煙玉…か。
麗
それで、起きれるの?ギィ。
ギィ
あ、ああ…イ゛ッ!
麗
無理じゃん。
麗
あーあ…
麗
大人しくしてな。
麗
動けるようになったなら一階ロビーね。
ギィ
…了解。
ギィ
(何も出来てない、ただの荷物…だな。俺は。)
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狄
───ハァッ…ハァ、
アリス
あまり走らないほうが良いわ、狄。脚の傷が開いちゃう
狄
…分かってます、ただ急がないと
狄
(牧さんからの通信によるとジョエルってやつは本館のロビーにいる。エレベーターは十中八九停まってるから、…緊急階段を使って1階まで。いける)
狄
まずはこの連絡通路を渡って本館へ移動です。そろそろ皆が向かってるはずだ、遅れを取ってはいけない
アリス
ええ、そうね。早く行きましょう
日晴
にしても長い渡り廊下だな、ここ
禮
───失礼、そこの方々
狄
──ッ…?!
アリス
ッ!(スッ
日晴
…あ、
禮
まあ待て、敵では無い。
君たち、“叛逆の徒”だな
君たち、“叛逆の徒”だな
日晴
アンタ…確か麗さんの、
禮
ああ、兄だ。…覚えてくれてたのか
アリス
何をしに来たのです、だって貴方は──
禮
気持ちは分かるが黙っていてくれ“脱走兵”。
…君たちを裁きに来たわけじゃない。用が終わればすぐに手を引くつもりだ
…君たちを裁きに来たわけじゃない。用が終わればすぐに手を引くつもりだ
アリス
!……ッ…
禮
───それで…さっきから此方を睨んでるそこの少年は?
狄
…………
狄
────後ろの、奴は
禮
…………
雪
………!!
雪
ち、違っ……わたし…は…!
狄
──何が…
ガシッッ!!
狄
何が違うッ…!!!お前が…!!全て……!!!
雪
ゃ゛…っ!!痛いッ…、…やめてっ……!!
アリス
狄っ!!やり過ぎよ、彼女を放して…!
日晴
おい、幾ら何でも女の人の髪を掴むのは…あんまりだぞ狄…!!
雪
ごめっ……ごめん、なさい…ごめんなさぃ……!
狄
……ッ
…スルッ
狄
……すまん。少し、感情的になった
───…よかったのか?
───…よかったのか?
禮
──成程、君がそうだったか。…“明保野村の生き残り”
狄
…
禮
その節は…誠に遺憾だった。君の言い分は充分にわかる。雪が“それ”を実行したのも事実だ。…今更、血縁を理由に止めはしない
雪
………っ、…
禮
───ただ…ひとつだけ、
復讐を考えるのは…やめて欲しい
復讐を考えるのは…やめて欲しい
狄
!
禮
確かに雪は君にとって絶対悪であり仇だろう。それこそ、赦されない事をした
禮
だが……こいつも、上の命令に従っただけなんだ
雪
…………
禮
───君に言うのは多少酷かもしれないが…あの儘でも、あの村はいずれ亡びる運命だったのだろう。
禮
それほど君の故郷の村は、既に堕ちていた。実行役が雪でなかったとしても、その宿命からは逃れられなかったことは、残念ながら定かと言える
狄
ッ………
禮
俺の切なる願いだ。もう…こいつを、“由希”を責めないでやってくれ
雪
……っ
狄
…“兄”としてか?それは
禮
……ああ
禮
1人の兄として。一家の長男として。
それから、この先も彼女と同じ道を進む…“同志”としてだ
それから、この先も彼女と同じ道を進む…“同志”としてだ
雪
……、!
狄
………そう
アリス
……狄…
日晴
…、
狄
───知ってたさ、…復讐なんて無意味だって
狄
そんなので全てが解決してくれるなら、楽なもんだよ
禮
!…
狄
熱弁して貰っておいて悪いが、俺はもう…復讐する気は端から毛頭無い。
狄
……いや、“無い”と言ったら嘘になる。──現に俺は、その女は赦せない。赦すつもりも…ない
雪
………
狄
…───恩人がいたんだ。
狄
こんな俺でも分け隔てなく接してくれた、この上なく優しい人。この世を“理想郷”にする夢を持ってた人だった
禮
……
狄
側から見た俺はきっと復讐者なんだろ。家族を殺され、村を燃やされ、…恩人を“死なせた”、死に損ない。
狄
ましてや今こんな事をしてる位だ。
…復讐者に視えても、仕方ないな
…復讐者に視えても、仕方ないな
狄
──でも…違うんだ。
狄
俺は───今の俺は…… “あの人”の本懐を遂げる為に、ここに居るんだ。…それだけなんだ…本当に
アリス
────…!
禮
…それが本心か、少年
狄
……『あの人の夢を叶えてあげたい』
狄
ああ───俺がここに立っている理由は、それで十分だ。
禮
……そうか。ひとまず、よかったよ。…ありがとう
禮
(───随分と綺麗な言い方をしたものだ、…この子供は)
禮
(つまる所、こいつの敵は──今の腐った“世界”そのものだ。
背負った物があまりにも、重過ぎるな)
背負った物があまりにも、重過ぎるな)
雪
…あ、あのっ!……本当に、ごめんなさい…菖蒲くん
雪
私、人の気も知らないで…ずっと今まで……、!
狄
………恨みを買われたくなければ、今度からは最初から辞めることだな。……顔、もう上げろ
日晴
(……一件落着…って感じ…か。)
禮
…では、本題に戻ろう。
我らが此処に来たのは他でもない、
我らが此処に来たのは他でもない、
禮
───“麗”の居場所を、教えてくれ。兄妹3人で…少し話がしたい
日晴
麗さんの場所…?
アリス
…知らないわ。
禮
…まあ、そうだろうな。
だが、見当くらいはつくだろう?
だが、見当くらいはつくだろう?
狄
見当もつかない。…あの人は不思議だから
日晴
先輩は会いたく無いんじゃねえかな…(ボソッ
禮
───君が麗から何を聞いたかわからないが…首を突っ込まないでくれるか?君には関係がない。
日晴
っ!!
日晴
あの人の苦しみを…話を聞いてほっとけるかよ!!?
禮
…聞いて無駄だったみたいだな
禮
君達が俺らの…いや──“麗”の敵に回らないことを願っているよ。
狄
それは…どういう意味だ?
禮
そのままさ。俺は…君達と同じように“家族“を優先する。
麗を守るのは、味方になるのは当然だろう?
麗を守るのは、味方になるのは当然だろう?
禮
…ああ、安心してくれ。君達の闘いには手を出す気はない。
好きなだけやるといい
好きなだけやるといい
アリス
…急いでいるのでこれで失礼します。行くよ、2人とも
狄
そうですね。
……おい、行くぞ日晴。
……おい、行くぞ日晴。
日晴
…───先輩が、麗さんが傷ついた姿は見たくないです。
禮
………君に言われたくないが、金輪際そんな事はしないさ。
華
お疲れ様でした。
華
前半は私。後半は牛タンつくねでお送りしました。
牛タンつくね
後半割り込み失礼しまぁしたー!
華
不定期更新ですが、気が向いた時に読んでいただければと思います。
華
また、次回お会いしましょう。
牛タンつくね
よっ!