僕
これは、ある日の冬のお話

僕
僕があの人と出会って

僕
全てが変わったお話

僕
今夜もすごく冷えてるな…夜ご飯は暖かいものにしよう

コンビニ店員
いらっしゃいませ〜

僕
さて、何にしたものか…

僕
(だいぶ冷えてるし、おでんにでもするか)

僕
すいません、厚切り大根2つと、こんにゃくと厚揚げ1つずつ下さい

コンビニ店員
はい

コンビニ店員
鮭おにぎり二つと合わせて、◯◯◯円になります

僕
えっと、千円からお願いします

コンビニ店員
1000円お預かりします、◯◯円のお返しなります

コンビニ店員
ありがとうございました

僕
おぉ、完全に積もってきたな

僕
早く帰りたいし、近道でもするか

そして僕は、人通りの少ない暗くて細い路地へと向かった
僕
相変わらずこの道は気味が悪い…

僕
ん?誰かいる…?

?
…

僕
(街頭の下に白い服を着た女の人と…、座り込んでるのは男の人か?)

僕
(一体何をしてるんだ?)

?
これも仕事なの

男の人
何が目的なんだ!何が欲しい?!

男の人
金か?!金ならいくらでもくれてやる!!

男の人
だから辞めてくれ!

僕
(何をあんなに必死に訴えているんだ…?)

僕
…!

僕
(あの人、右手に血の着いたナイフを持っている?)

僕
(よく見れば男の人の左腕から血が流れて雪が赤く染っている…?)

?
お金ならもう上から頂いてるから結構よ

?
そーやってなんでもお金で解決してきたのね

?
だからこんな目にあうのよ

男の人
わ、分かった、これからはしないから

男の人
あぅ、おねがいじまずっ、だずげてくだざいっ

僕
(まさか…)

?
死んで反省してなさい

男の人
あうっ!

僕
!!

女の人は、男の人の首をナイフで切った
首から噴水のように赤い血が飛び散り、雪がどんどん赤く染ってゆく
女の人の白い服も赤く…
とても残虐な行為なのに、何故か僕はその景色から目が離せなくなった
僕はどこかおかしかったのだろうか
その景色が、この世で1番綺麗なものに見えてしまった
?
…

?
あなた、さっきからそこで見てるけど

僕
!

?
何故そんなに目をキラキラさせてこんなのを見てるの…

僕
…

僕
僕もわからないんです

僕
ただ、何故か、綺麗に見えてしまって…

?
そう

?
…

?
16

僕
…?

?
またね

そう言うと、あの人はとても爽やかで綺麗な笑顔を見せて、暗闇に消えていった
僕
…

僕
16…

僕
16日にまた来れば…またこの景色が見れるかもしれない…

僕
ぶるっ

僕
とりあえず、帰ろう
