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香川
料理する音と、僕の大好物のうどんの匂いで目が覚めた
一体何分寝ていたんだろう
少し申し訳ないことをしたと思いながら台所の方向に顔を向けると、三重くんが何か作っていた
そうだった、うどん作ってくれるんだったな
なのにこんなダラダラソファで昼寝って…何やってるんだろう僕…
眠い目を擦りながら上半身を起こすと、僕が起きたことに気がついたのか、三重くんが声を掛けてくる
三重
香川
三重
え、嘘…2時間も寝てたの?
分単位じゃなかったことに驚きつつも、迷惑なことをしてしまったことに反省する
三重
香川
僕はご飯を食べてすぐにお風呂に入りたくないから先にお風呂に入りたいんだけど、折角うどん作ってくれたのに先に食べないのは申し訳ない気がする
数十秒考え込んでいると、三重くんが
三重
香川
香川
僕がそう言うと、三重くんは驚いた顔をした
今日僕、三重くんを驚かせてばっかりだな
三重
香川
そう言われて僕は、洗面所に向かった
なんで三重くんはそんなに僕を甘やかしてくれるの…?
三重くんの顔は嘘のない笑顔で、今まで言ってくれた優しい言葉や親切な行動は、全て本物なんだなと思った
香川
洗面所に時計は無かったので、自分のスマホで時刻を確認すると、午後の4時だった
寝過ぎたせいでうどんが昼ご飯じゃなくて夕方ご飯になっちゃう…
でも、怒られる不安はなかった
三重くんは心が広くて優しいから怒ったりしないと思ったから
本当に、良い友達を持ったなと思った
香川
そう独り言を呟いて、温かい空気に包まれたお風呂場に入った
広島
島根
俺らは今逃げている
何から逃げているかなのだが、それは北海道だ
今日は偶々家に島根を呼んでいて一緒に雑談していると、急に窓が割れ、北海道が入って来た
「どうしたの?」と言う前にライフルを持って追いかけて来たから逃げている
俺はこの体で激しい戦いなんて出来るわけないから、戦わずに逃げているのだが、距離は縮まる一方だった
島根
島根
俺の手を引いて離れないようにしてくれている島根が提案してくる
障害物が多いと、こちらにも負担は来るが、開けた場所で一生追いかけっこをしているよりはマシだ
広島
島根
このまま追いつかれるのも時間の問題だから、早く見つけて、北海道を撒きたい
そして、二人で手を繋いで入り組んだところを探すために全力で走った