『きゃらめる』
桃赤
桃
母さ、…
両親が帰ってこない
もうご飯もないし
水もない
俺、このまま死ぬのかな…
赤
お兄ちゃん、!
桃
ん…
…もう
赤と一緒に生きていくことが出来ない
俺たちは
捨てられたんだ
いっそのこと
2人で死んでしまおうか
桃
…そうしよう
俺は
キッチンの棚から
包丁を取り出した
赤
おにぃちゃん!
赤
なんで怖い顔してるの?
桃
赤…
赤
辛いの?
赤
あのね!
赤
辛い時はね…!
赤はポケットから何かを取りだした
赤
はいっ!
桃
……きゃらめる…?
赤
うん!
赤
辛い時はね!甘いもの食べるといいんだって!
桃
……
桃
ありがとう…、ニコッ
きゃらめるは
ほんのり甘くて
でも、それ以上に
罪悪感の味がした
赤はまだ
何も知らない__。







