凛菜(りんな)
大学生のときに同じ学校の
友達が経験した恐怖体験…
友達が経験した恐怖体験…
ある夜友達が私のアパートに 駆け込んできた
海斗(かいと)
凛菜!!開けてくれ!
怖いものを見たように青ざめて 部屋で泣いている友達に 何があった聞くとこう言ったのです
凛菜(りんな)
か、海斗!?どうしたの!?
海斗(かいと)
実はな…
風呂に入っていて追炊き機能の ボタンを押そうと思ったら 間違って呼び出しボタンを 押してしまった
その時、風呂の外から女の声で…
────
待ってて…今行くから…
凛菜(りんな)
なにそれ…本当に聞こえたの…?
海斗(かいと)
本当だよ!俺パニックになって…
友達の実家は地方のため 私と同じ一人暮らしです 彼女もいません
一体誰の声だと思ったとたん 悪寒が押し寄せてきて 震えがとまらなくなったらしい…
海斗(かいと)
怖くて風呂から出るのも嫌だったけど、風呂から出ないと外にも行けないし…
海斗(かいと)
だから服をあわてて着て逃げるようにマンションから飛び出してきたんだよ…
凛菜(りんな)
部屋の中に女の人がいたのを見たの?
私の問いかけに友達は小さく…
海斗(かいと)
わからない。怖くて、わき目も振らずに家のドアまで向かった。
凛菜(りんな)
それで?
海斗(かいと)
でも…ドアにはきちんと鍵がかかっていて、チェーンもしていたんだ。
海斗(かいと)
大学から帰って、俺が戸締りをした。鍵はかかっていた。間違いないんだ…
と、がたがた震えながら言いった
結局その日は友達を家に泊めました電気を消さず冷蔵庫に入れて あった酒を浴びるように飲み
なんとか気持ちを落ち着かせているといった状態でした
そして彼はそのまま実家に帰り 両親がマンションの荷物を 引き取りに来たようでした
凛菜(りんな)
本当に地元に戻っちゃうの?
海斗(かいと)
あぁ…あの声が今でも頭の中で聞こえるんだ…自然が多い実家で休まるとするよ…はは
凛菜(りんな)
そっか…気を付けてね、さようなら
海斗(かいと)
あぁ、さようなら
凛菜(りんな)
っ……!!??
そこには…海斗の背中におぶさる 女性の姿があった
────
ニタァ…
不気味に…こちらを見て笑っていた
凛菜(りんな)
それ以来、連絡を取っていないのでその後のことは分かりません
凛菜(りんな)
あの話を聞いて以来、私は風呂の中で呼び出しボタンを押さないように
凛菜(りんな)
細心の注意を払っています







