12:32
スタジオの扉前
りん
…。
りん
はぁ…。
りん
(認められたかったのに…。)
りん
このままじゃ駄目だ…。
ガチャッ
りん
わ…っ。
りん
え…さとる?
さとる
スタッフからお前が外で項垂れてるって聞いて、
さとる
コマーシャルの間だけ抜け出してきた。
さとる
…大恥かかせやがって。
りん
ぅ…。
りん
ごめんなさい…。
りん
やっぱり私…っ、
さとる
…。
さとる
この近くにうまい牛丼屋があるらしい。
さとる
放送が終わったら行こう。
さとる
な?
りん
え…。
りん
…でも、
さとる
社長命令だ。
りん
…。
りん
うん…っ。
さとる
じゃ、車で待ってろ。
りん
はいっ。
スタジオに戻っていく
りん
…。
りん
(強引だけど優しいところ…さとるらしくて…、)
りん
すき…。
12:56
車の中
りん
(うーん…。)
りん
(放送は40分までのはずなのに…。))
りん
…?
窓の外を見る
りん
(すごい記者の数…。)
ブー ブー
りん
あ、
りん
『もしもし…?』
さとる
『りん…!』
さとる
『いまどこにいる?』
りん
『え…車にいるけど…。』
さとる
『そうか…。』
さとる
『…わるいけど、』
さとる
『あんまり人目につかないように帰ってくれ…。』
りん
『…?』
りん
『なんで…?』
さとる
『…くわしいことはまた後で言う。』
さとる
『本当にすまない。』
プチッ
りん
…あ。
りん
…。
りん
(さとるに従った方が良い気もするけど…。)
りん
(緊急事態なら…スタジオに戻った方が…っ。)
りん
(…けど、)
りん
(私が行ったところでなにも出来ない…。)
りん
…。
りん
どうしよう…。
好評でしたら続編描きます🙇♂️