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空の下、目指す平和

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空の下、目指す平和

19 - 無邪気な少女

♥

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2022年03月04日

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第十七話 無邪気な少女

無限城のどこか

瑠璃

はぁ、はぁ…

実弥

クソ!ここはどうなってんだよ!

悲鳴嶼

不死川、落ち着け

瑠璃

(そりゃ怒るよね)

瑠璃

(重力のおかしい、出口のない屋敷)

瑠璃

(まるで鼓屋敷みたい…)

そんなことを考えていた時

鎹鴉

カァ!カァ!

瑠璃

!鎹鴉…!

鎹鴉

上弦の弐、討伐!!

鎹鴉

蟲柱、胡蝶シノブ及ビ、栗花落カナヲ、嘴平伊之助ニヨリ討伐!!

瑠璃

!!(よかった…)

瑠璃

(カナエさんの仇、討てた…)

鎹鴉

死亡!

瑠璃

えっ?

鎹鴉

ーーー…ーー!!

瑠璃

!!!

衝撃的だった

それは、しのぶさんの戦死の報せだった

瑠璃

っ、〜っ!!

瑠璃

し、のぶさ…っ

瑠璃

ぅう…

とても信じられなかった

藤の花の毒による作戦は、

わたしも聞いていた

できることなら、もっと早く行きたかった

もし、わたしがいれば、

しのぶさんを助けられたのかな…

悲鳴嶼

悲鳴嶼

無惨を倒してからだ

悲鳴嶼

悲しいのは、お前だけではない

瑠璃

!!

瑠璃

っ、はい…

実弥

瑠璃

わたしは涙を拭って、前を向いた

その時

バカッ

瑠璃

瑠璃

不死川さん!

わたしの前を走っていた不死川の真下に、

あの移動する襖が現れた

瑠璃

危ない!

実弥

わたしは、不死川さんの背中を押して、

その襖の中に落ちていった

実弥

空!

瑠璃

っ、わたしに構わず、先に行ってください!!

パタン…

その言葉より、遅かったか、早かったか、はたまた同時か

襖は閉まり、わたしはまたどこかに飛ばされた

ドスン!

瑠璃

ったぁ…

わたしは体勢をうまく保てず、

背中から落ちた

幸い、軽い打身で済んだようだ

瑠璃

ここどこよ

本日二回目の「ここどこよ」

そう言うと同時

瑠璃

瑠璃

(妙な気配…鬼?)

だぁれ?

瑠璃

!!

瑠璃

(小さい子?鬼?)

少女の鬼

お父さんのお屋敷に人が来るなんて珍しい

瑠璃

お父さん?

少女の鬼

うん

少女の鬼

みんなに、『無惨様』って言われてるよ

瑠璃

!!

瑠璃

(じゃあこの子、鬼舞辻無惨の子供?)

瑠璃

(にしては、いや、そうでなくても無邪気な子…)

少女の鬼

お姉ちゃん、なんて言うの?

少女の鬼

あたしイズミ!

瑠璃

瑠璃

(下手に動いたら、まずいかも…)

瑠璃

わたしは、瑠璃

瑠璃

(あ゛あ゛あ゛!!)

瑠璃

(何正直に話してんだ馬鹿!!)

イズミ

とっても素敵な名前!

瑠璃

!!

瑠璃

(か、かわいい…)

相手は鬼なのに、不覚にもそう思ってしまった

イズミ

ねぇねぇ、お話しようよ!

イズミ

あたし、外のことよく分からないんだ

少女の鬼

お父さんも、最近は遊んでくれないし…

イズミ

お父さんも、最近は遊んでくれないし…

イズミ

ねっ?いいでしょ?(*´︶`*)

瑠璃

瑠璃

(ど、どうしよう…)

瑠璃

(それにこの子…)

イズミ

イズミと名乗る少女の鬼は、

右目に『零』、 左目に『下弦』

と書かれていた

瑠璃

(下弦の鬼ってこと?)

瑠璃

(でも、零なんて…)

瑠璃

(この子は上弦なの?)

イズミ

ねぇねぇ瑠璃ちゃん

瑠璃

え?

イズミ

その腰につけてるものかっこいいね!

瑠璃

腰って、刀?

イズミ

うん!

イズミ

それって、童磨さんとか、猗窩座さんとかが言ってた、

イズミ

『日輪刀』ってやつでしょ?

瑠璃

(日輪刀を初見?)

瑠璃

(もしくは分からない演技?)

イズミ

それって、どんなことができるの?

瑠璃

えぇっと…

瑠璃

わ、わたしもう行かないと…

瑠璃

(この子は鬼の存在を、理解できていないみたい…)

イズミ

え、やだ

イズミ

行かないで…

イズミ

一人にしないで…

瑠璃

イズミが、涙を流すと、

それがたちまち水溜りのようになった

瑠璃

(しまった!)

瑠璃

(これ、多分血鬼術…!)

イズミ

血鬼術…

一掬の涙

彼女が言うと、わたしは涙の渦に呑まれた

瑠璃

ぐっ…!

イズミ

一人にしないでよ!!

瑠璃

(涙の血鬼術か)

瑠璃

(でも別に、溺れるほどじゃない)

イズミ

遊んでよ…

イズミ

あたしと仲良くしてよ…

イズミ

うぇぇん…

瑠璃

イズミは、無限城にいるのに、

驚くほど無邪気で、

特別強くもない

無惨に、洗脳され続けているのか…

お父さん、だなんて

この子がもし、人を襲ったことがないなら…

瑠璃

シャッ!

わたしは、自分の腕に切り傷を作って、

試してみることにした

瑠璃

(さぁ、食いつくか)

瑠璃

(無反応か…)

イズミ

イズミ

瑠璃ちゃん、何してるの?

少女の鬼

そんなことしたら、手が痛くなっちゃうよ…

イズミ

あ、この布つかって!

イズミ

こうやって巻けば、ほら!

イズミ

血、止まったよ!(*^◡^*)

瑠璃

…っ!

想像しなかったわけじゃないけど、

ここまでするなんて、予想外だった

瑠璃

…イズミ、ありがとう

瑠璃

じゃあ、お礼に、いいもの見せてあげるね^ - ^

わたしは、日輪刀を使い、

ある技を出した

実戦では、これが初めてだ

イズミ

なになに?(╹◡╹)

瑠璃

スー…

瑠璃

(この子には、苦しみを与えずに)

瑠璃

(綺麗な心のまま、)

瑠璃

(旅立って欲しい)

星の呼吸 参ノ流 虹衣

サァ…

イズミ

わぁ…!

イズミ

とっても綺麗!

イズミ

すごいや、瑠璃、ちゃ…ん…

瑠璃

瑠璃

ありがとね、イズミ

瑠璃

この布、大切にする

虹衣

それは、晴天の辟易と似た舞から、

光を生み出す技

そして突発的に眠くなる

その隙をついて、

辛くない太刀筋で、頸をはねる

瑠璃

初めてだったけど、

瑠璃

上手くいってよかった

どうして、イズミは人を食べなかったんだろう

それでいて、なぜ生きていていられたのか

気になるところはあったけど、

無惨を野放しにはしておけない

イズミが鬼となった根源は、

あいつなんだから

瑠璃

急がないと…!

回復して、もう傷は治ったけど、

この布は外さない

これも、被害の思いとして、

戦場に持っていくべきだ

わたしはそう思った

第十七話 無邪気な少女 END

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