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序盤からゲームマスターをドン引きさせる香坂さんさすがです
人のやり方って200通りあんねん
【地下4階】
目が覚めると、
そこは見覚えの無い部屋の中だった。
窓は無く、
扉が一つあるだけ。
床に倒れていた人たちが
一人また一人と起き上がる。
田中 七海
佐藤 美咲
佐藤 美咲
佐々木 拓也
佐々木 拓也
言いながら佐々木は扉に近づき、
ドアノブを捻るが
扉は押しても引いても開かない。
佐々木 拓也
佐々木 拓也
佐藤 美咲
佐々木 拓也
佐藤がドアノブを掴んだが、
全く同じ反応だった。
高橋 蓮
佐藤 美咲
高橋 蓮
高橋 蓮
佐藤 美咲
佐藤 美咲
佐藤 美咲
橋本 優花
佐々木 拓也
田中 七海
田中 七海
佐藤 美咲
佐藤 美咲
田中 七海
ゲームマスター
突然、壁に埋め込まれたテレビに電源が入り、
仮面を付けた人物が映し出される。
ゲームマスター
佐々木 拓也
佐々木 拓也
ゲームマスター
佐々木 拓也
佐々木 拓也
ゲームマスター
佐々木 拓也
高橋 蓮
高橋 蓮
ゲームマスター
佐藤 美咲
佐藤 美咲
佐藤 美咲
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
そう言うと画面が切り替わり、
両耳を切断しないと 出られない部屋
と表示された。
田中 七海
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
田中 七海
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
佐々木 拓也
ゲームマスター
振り返った六人の男女が見たのは、
木製の机に置かれたあるモノ。
田中 七海
高橋 蓮
橋本 優花
黒い髭を生やした男性の玩具ではなく、
真っ黒な山羊の玩具だった。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
佐藤 美咲
田中 七海
佐々木 拓也
そう言って佐々木は
机に近づく。
山羊が乗っかった樽の周りには、
放射線状に赤やピンク、
青や緑のカラフルで小さなナイフが置かれていた。
そして、
本物のナイフも。
佐々木 拓也
佐々木 拓也
高橋 蓮
佐々木 拓也
高橋 蓮
佐々木 拓也
高橋 蓮
高橋 蓮
橋本 優花
高橋 蓮
佐々木 拓也
悲鳴が聞こえて振り返ると、
そこには耳があるべき場所を手で押さえている
橋本優花の姿があった。
佐藤 美咲
指の間から真っ赤な血が流れ落ち、
視線を床に向ければ、
そこには
無惨に切り落とされた
両耳が転がっていた。
橋本 優花
そう澄んだ声で言ったのは、
橋本の横に立っている
端正な顔立ちの青年だった。
その手には
血の付いたナイフが握られていた。
佐々木 拓也
机を見れば、
先程までそこにあったナイフが無くなっている。
佐々木 拓也
ゲームマスター
ゲームマスターも動揺が隠せない様子だった。
ゲームマスター
ゲームマスター
そう言うと扉から
”カチッ”
という乾いた音がして
鍵が開いた。
・
・
【地下3階】
橋本 優花
橋本 優花
佐藤 美咲
田中 七海
佐々木 拓也
上の階も造りは全く一緒だった。
窓の無い部屋、
扉が一つあり、
テレビ画面が壁に埋め込まれていた。
高橋 蓮
そこに表示されていたのは、
鼻を削ぎ落さないと 出られない部屋
とあった。
田中 七海
チラリと田中が
隣に立っている青年を見る。
目が合うと
彼はにっこりと微笑み、
そして、
田中 七海
振り上げたナイフが
上唇ごと
鼻を削ぎ落した。
田中 七海
顔を押さえた手の隙間から
血が流れ落ちる。
青年は爽やかに言い放った。
・
”───カチッ”
・
・
【地下2階】
田中 七海
橋本 優花
佐藤 美咲
高橋 蓮
また同じ造りの部屋。
佐々木 拓也
そこで言葉を止める。
画面に表示されているのは、
右目をえぐり取らないと 出られない部屋
とあった。
田中 七海
田中 七海
田中 七海
田中 七海
田中は狂ったように扉を叩くが、
開く気配は無い。
佐藤 美咲
高橋 蓮
ゲームマスター
ゲームマスター
男性の方を見ないように、
木製の机を見ると
そこには木製のジェンガが綺麗に積まれていた。
佐々木 拓也
佐藤 美咲
佐藤 美咲
青年と目を合わさないように言い放つ。
佐藤 美咲
佐藤 美咲
佐々木 拓也
重い緊張感が漂う中、
ゲームが開始された。
細長い木の棒を抜いて、
上に積み上げていくだけの
実にシンプルなゲームなのに、
楽しさやドキドキ感は微塵も感じられなかった。
一つ間違えれば右目を失うのだ。
失敗は許されない。
しかし、
───ガシャンッ
佐々木 拓也
抜けにくい木の棒を
無理矢理引き抜いたところで
ジェンガはその形を崩した。
ゲームマスター
佐々木 拓也
佐々木 拓也
駆け出す佐々木。
佐藤 美咲
高橋 蓮
高橋が素早く捕まえる。
佐々木 拓也
佐々木 拓也
暴れる佐々木を、
佐藤と高橋が押さえる。
高橋 蓮
高橋 蓮
高橋 蓮
佐々木 拓也
佐々木 拓也
佐々木 拓也
泣き叫ぶ佐々木の目に、
楽しそうの微笑む青年と
ナイフが映る。
佐々木 拓也
佐々木 拓也
佐々木 拓也
ザクッ…
橋本 優花
高橋 蓮
佐藤 美咲
田中 七海
青年が振り下ろしたナイフは
佐々木ではなく
高橋の右目に突き刺さっていた。
高橋 蓮
グポッ
っという奇妙な音を発して
右目が眼窩から飛び出した。
高橋 蓮
高橋の左目が見たのは、
己の足元に転がる
己の右目だった。
高橋 蓮
田中 七海
田中 七海
それはとても素朴な疑問だった。
ゲームマスター
まるで名推理を披露するかのように
青年は自信満々に説明するが、
その場にいた全員の顔を強張らせるだけだった。
・
”───カチッ”
・
・
【地下1階】
そこは少しだけ今までと様子が違っていた。
木製の机はあるものの、
ゲームの類は見当たらず、
サバイバルナイフが六本
机に突き立てられているだけだった。
そして、
壁にはめ込まれているテレビ画面には、
四桁の数字が表示され
1ずつ減っていた。
ゲームマスター
四桁の数字が表示されたまま
ゲームマスターが映し出される。
佐藤 美咲
佐藤 美咲
嫌な予感しかしなかった。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
何となく察していたのだろう。
全員、これと言った反応は見せなかった。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
橋本 優花
キョトンとした橋本だったが、
次の瞬間、
橋本 優花
突然、血を吐き出した。
佐藤 美咲
橋本 優花
橋本 優花
ゲームマスター
ゲームマスター
佐々木 拓也
佐々木 拓也
佐々木 拓也
そう言ったところで
橋本が倒れる。
その鼻から
目から
血が流れ、
口から大量の血を吐くと、
二度と起き上がることはなかった。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
田中 七海
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
田中 七海
高橋 蓮
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
佐藤 美咲
ゲームマスター
ゲームマスター
木製の机の天板の一部がスライドし、
ガラスケースに入った小瓶がせり上がってきた。
それを見た瞬間、
高橋は駆け出し、
サバイバルナイフを取ると
ガラスケースに向かって振り下ろした。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
高橋 蓮
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
そう言ってゲームスマスターは
表示された数字を指差す。
その数字は秒数なのだろう。
残り3800となっていた。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
”ガシャンッ!!!”
ゲームマスター
突然、
青年が壁に向かってナイフを突き立てた。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
青年はゆっくりと振り返り、
そう四人に告げた。
青年はやんわりと微笑んで言う。
佐藤 美咲
佐藤は机に近づき、
サバイバルナイフを手に取る。
佐藤 美咲
佐藤 美咲
佐藤 美咲
佐藤 美咲
そして、ナイフを構える。
佐々木 拓也
佐々木もナイフを手に取る、
佐々木 拓也
佐々木 拓也
田中 七海
田中 七海
田中 七海
田中 七海
高橋 蓮
高橋 蓮
高橋 蓮
全員がナイフを手に取り、
そして、
青年に向ける。
佐藤 美咲
佐々木 拓也
佐々木 拓也
田中 七海
高橋 蓮
田中 七海
四人が一斉に斬りかかってきた。
・
・
今回、ここに集められた人物は、
”同士”の依頼に基づいていた。
佐藤 美咲
過去に”同士”の妹を虐め、
自殺に追い込んだ人物。
田中 七海
過去に”同士”の子供を虐め、
意識不明の重体に追い込んだ人物。
佐々木 拓也
過去に”同士”を虐め、
体に重い障害を残した人物。
高橋 蓮
過去に”同士”の弟を虐め、
死に追いやったが
証拠不十分で不起訴処分になった人物。
橋本 優花
過去に”同士”を虐め、
ありもしない噂話を流し、
社会復帰の道を完全に閉ざした人物。
そして、
本来ならば斎藤陽太のはずだが、
どこかで手違いが発生したようで、
斎藤に似ても似つかない人物が招かれてしまった。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
階段を降り、
鍵穴に鍵を刺し込む。
その向こうでは
誰も殺せないはずの殺し合いが行われている。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
重いため息をこぼし、
開錠する。
鉄の扉を押し開けると、
血の臭いが鼻についた。
ゲームマスター
部屋は真っ赤に染まり、
床には
五人の遺体が転がってた。
橋本優花を除いた、
四人の眼球にナイフが深々と突き刺さっており、
どの顔も恐怖に歪んでいた。
その中で唯一、
綺麗な姿を保っている人物は、
壁にもたれるような形で座っていた。
表情は穏やかながらも、
口や鼻、耳から血を流しているところを見ると、
ちゃんと毒は効いているようだった。
ゲームマスター
ゲームマスター
再び重いため息をこぼして、
足元に転がる遺体をつま先で突いた。
ゲームマスター
振り返れば、
そこには
あの青年が
笑みを浮かべて
こちらを見ていた。
ゲームマスター
ゲームマスター
青年はキョトンとした顔をして首を傾げ、
ゆっくりと立ち上がった。
ゲームマスター
言いながら青年は
床に落ちていたナイフを拾い上げる。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
言いながらわかっていた。
じりじりと近づいてくる青年。
その目に渦巻く感情は、
得体が知れず
背筋に悪寒が走り、
足が思うように動かなくなった。
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
振り下ろされるナイフ。
噴き出す鮮血。
白目を剥いて倒れた男の
右目にナイフを突き立てると、
男は大きく一度跳ね上がって
事切れた。
ふと青年は気がつく。
・
・
ニュースキャスター
ニュースキャスター
ニュースキャスター
ニュースキャスター
ニュースキャスター
・
・
END
・