(俺は思うこうゆう似たような事件が日々繰り返し起こって報道され視聴率を気にしながら報道番組の俳優なのか?タレントなのか?よく解らない芸能人が爪痕を残そうと必死に事件について語り出す)
湊人(みなと)
はぁ~
湊人(みなと)
こうゆうの見てるとなんか疲れんだよなぁ~
小、中、高ってろくに行ってないし
なんとか高校は卒業したものの高卒だけでは正社員になるのは難しい
だから、未だに30近くになってまで
コンビニでアルバイトの日々
湊人(みなと)
はぁ~
湊人(みなと)
ん?
千知(ちさと)
不在着信
湊人(みなと)
電話?誰からだろ?かけてみるか
湊人(みなと)
もしもし
千知(ちさと)
もしもし!
千知(ちさと)
お兄ちゃん!久しぶり!
湊人(みなと)
千知?
千知(ちさと)
うん!久しぶり!ホントに久しぶり!
湊人(みなと)
懐かしいな!何年ぶりだ?10年ぶり?
千知(ちさと)
私が小学校上がる年くらいにお兄ちゃんが家を出てったからそうだね10年くらい前だわ
湊人(みなと)
元気にしてたか?
千知(ちさと)
元気元気!
そう、こいつは俺の妹年が一回りくらい離れている
東京の高校に通うため上京したのをきにまったく会わずにいた
一応月に数回は電話等はしていたが
最近は電話をかけないし千知からも来なくなり自然と全然しなくなってしまっていた
湊人(みなと)
急にどうしたんだ何かあったか?
千知(ちさと)
それがね、実は
千知(ちさと)
私ね、東京の大学に行くの!
湊人(みなと)
へ?
湊人(みなと)
それ、本当か?
千知(ちさと)
ホントだよ!
千知(ちさと)
私!お兄ちゃんや親と同じ落ちぶれた人生なんてやだ!って思ったから必死に勉強してなるべく親には頼らないでアルバイトしながら学費貯めてきたの!
千知(ちさと)
どう?すごいでしょ!
湊人(みなと)
う、うん!すごいよ!
千知(ちさと)
だから、お願いがあるの
湊人(みなと)
何?
千知(ちさと)
親には頼れないから私が東京についたら色々と助けて!
湊人(みなと)
う、うん解った!
湊人(みなと)
任せとけ!
と、言ったものの
どうすりゃいいんだ?
勢いであんな「任せとけ!」なんて言ってしまったけど
湊人(みなと)
はぁ~
湊人(みなと)
そういえばいつ来るっけ?まぁいっか!明日また電話とかで改めて聞けば今日は色々と疲れたしムシャクシャするしなぁー
湊人(みなと)
やっぱ疲れた時の冷えたビールはうめーな
湊人(みなと)
ぷはぁーうめー
湊人(みなと)
千知、こっち来るんだ
湊人(みなと)
未だにちゃんとした職にもつけていないなんて知ったら更に呆れられる
まっいっか!頭が悪いってだけでも充分な呆れる材料か!
湊人(みなと)
お腹空いたな近くのコンビニでも行ってなんか買って食べるか
湊人(みなと)
暗っ!まぁ深夜2時だからな久しぶりにこんな時間に外出歩くから改まって思ってしまった
湊人(みなと)
う?酔いが回って来たかも
湊人(みなと)
自分では気づかないけど俺って酒癖悪いってよく聞くからどうしようまぁいっか!
酔っぱらいの男
なぁ?そこのお前何?ちんたらちんたら歩いてんだよあぁ?
湊人(みなと)
ん?俺今酔っぱらいのこの人に絡まれてる?
酔っぱらいの男
何?黙ってんだよあぁ?
湊人(みなと)
すいません、そこ通してください
酔っぱらいの男
何?偉そうに命令してんだよあぁ?
酔っぱらいの男
日本のクズがおめーみてぇなゴミがいるからダメになんだよこの世の中は
酔っぱらいの男
さっさとお前はこの世が豊かになるよう死んでこの世に俺らに貢献しろ消えてやっとお前は役に立つ価値が見出だされる
湊人(みなと)
嫌です、何で?貴方なんかにいちいちそんなこと言われなくちゃいけないんですか?第一貴方が私の何が解るって言うんですか?
湊人(みなと)
知りもしないで上から物言わないでくれます貴方こそ命令しないでくださいよ
酔っぱらいの男
はぁ?ふざけんなだったら試してみるか?
湊人(みなと)
はぁ?何を?
酔っぱらいの男
ほら、これが見えるか?包丁凶器だよ今俺がこれでお前を刺して殺しちまって世間が死んで当然とか死んでくれてありがとうって言ったらお前の考えは間違いだったって事になる逆にお前の死に悲しんだりしたら俺の考えは間違いだったって事になる
酔っぱらいの男
じゃ、行くぞ
湊人(みなと)
やっやめろ
湊人(みなと)
うっうわー
湊人(みなと)
痛いうっ、ぐわー
酔っぱらいの男
はあ、はあ、はあ
酔っぱらいの男
流石に一回刺したくらいじゃそう簡単に人は死なねえか
その時俺はすぐ側にあった大きめな石を取り酔っぱらいの男の頭にぶつけた
男は頭から血を流し多少の息はしていただが俺は止めをさしてしまった
酔っぱらいの男が俺を刺した包丁で
怖くなって人が来る前にその場から立ち去ろうと俺は必死になって傷を隠しながら近くの公園のトイレで出来るだけ血を流した
家も近かった事もあり俺は
すぐに家について痛むのが治まるのを待って治まったら血のついた服を洗濯して
病院が始まる時間の朝に電話して救急車で運んでもらった
看護師さん
お目覚めですか?
湊人(みなと)
は、はい
看護師さん
まだ、痛みますか?
湊人(みなと)
動かすと痛いですけどまぁ大丈夫です!
看護師さん
そうですか
看護師さん
それでは、安静になさってくださいね
湊人(みなと)
はい、わかりました
湊人(みなと)
ん?
湊人(みなと)
千知から?電話?
千知(ちさと)
お兄ちゃん!大丈夫だった?入院だって?
湊人(みなと)
入院はしないよ傷は案外深くなかったし明日か明後日には退院出来るって先生は言ってたよ
千知(ちさと)
そっか!安心したよ心配だったんだからね!
湊人(みなと)
ありがとう
湊人(みなと)
話変わるけど千知いつ頃来るんだ?東京、まだ正確な日にちとか決まってないか?
千知(ちさと)
4月1日かな色々と引っ越しの準備とか大学の準備とか色々あるから
湊人(みなと)
そっかまぁ何か手伝える事が有れば言ってくれよ!
千知(ちさと)
うん、ありがとう
湊人(みなと)
そういえば俺って酔ってたからかほとんど記憶ないがあの酔っぱらいの男の頭に大きめな石をぶつけてそれだけじゃなく包丁で刺してしまったんだどうしよう俺捕まるよな?でもでも待て!でもあれって正当防衛だよな?二回も刺されたら流石に死んでただから刺される前に刺した
湊人(みなと)
自首しよう
こうして俺は自首を決意し警察署に行き全てを話した。
だが
刑事
それ、普通に正当防衛じゃなくれっきとした殺人罪だからさ・つ・じ・ん
湊人(みなと)
えっ?!
湊人(みなと)
そんな俺は殺されそうになって自分の身を守るために殺ったんですよ
刑事
一回とかならまだしも二回もしかもとどめさしたらそれはもうまったく別問題だね
刑事
正当防衛というのは身に危険を感じた時に突発的に人を殺めたりってなると殺気なんて無いけどそうでない殺人の場合は必ずどんな場合でもどんな相手に対しても殺したいっていう気持ちつまり殺気が有るって事なんだよね
刑事
だから、君がした事は正当防衛じゃなくて殺人なの
刑事
これから君は検事の元に行って起訴か不起訴か決められて起訴なら裁判にかけられ判決をくだされる不起訴なら普通に家に返されるけどね
そして、俺は起訴と言い渡され裁判にかけられ有罪判決をくだされたよくよく考えてみれば俺のした事は重い罪なのだと判決を受けて初めて認識する人を殺めたそう、人を殺めたという罪を
俺は5年の刑期を経てまた一般人として世間に出てきた
それから執行猶予もなくなり何年か経って俺は職を転々としつつやっと念願だった正社員になったこれでやっとずっと引っ掛かっていた呪印の様に残るあの酔っぱらいの男の言葉
「世間に貢献しろ」
その言葉のせいか俺は真っ当に生きようと死に物狂いで働いた
それにこんだけやっても続けられたのは妹のお陰千知がいなかったら今頃自殺していただろう
千知(ちさと)
お兄ちゃんお疲れ!
千知(ちさと)
正社員おめでとう!
湊人(みなと)
あ、ありがとう
千知(ちさと)
何?その反応は!嬉しくないの?
湊人(みなと)
嬉しいよでも誕生日でもクリスマスでもないのにこんな豪華なお祝いいいのか?
千知(ちさと)
いいのいいのだって念願の正社員でしょ!お祝いせざるおえないでしょ
湊人(みなと)
そ、そっかじゃあ遠慮なく祝われてやるは
千知(ちさと)
うん!そうして!
千知(ちさと)
ケーキも作ったから食べて
湊人(みなと)
お、おう
千知(ちさと)
おいしい?
湊人(みなと)
おいしいよ!
千知(ちさと)
突然だけどさ私お兄ちゃんに伝えないといけない事があるの
湊人(みなと)
何だ?
千知(ちさと)
実はね
湊人(みなと)
うん
千知(ちさと)
お兄ちゃんが殺した男の人実は私の恋人だったの
湊人(みなと)
えっ!?
その時俺は頭の中が真っ白になって千知が何を言ってるかすぐに理解できなかった
湊人(みなと)
急に何を言い出すんだ千知が?
千知(ちさと)
うん、ずっとずっと言いたかったそれと
千知(ちさと)
お兄ちゃんを殺したくて
湊人(みなと)
はぁ?今までずっと俺の事支えててくれたじゃないか千知がいたから俺はどんなに苦しくても頑張れたんだぞあれは全て演技で嘘だったのか?
千知(ちさと)
私だって本当はお兄ちゃんを殺したくないでもそれを上回るほどあの人が好きなの今でも好きなの
千知(ちさと)
だからお兄ちゃんには死んでもらう
湊人(みなと)
うっぐわー
それから俺は千知に数回刃物で刺され動けなくなり僅かな意識のなか俺はただただ千知の話してる事を聞くことしかできなかった
千知(ちさと)
ずっと待ってたんだぁお兄ちゃんがやっと幸せになるって時にそれを復讐のせいで消えて無くなるのをずっとずっとずっとずっと待ってたのフハハハハ
段々と俺の意識は消えつつ有るなかで最後に彼女の高らかな笑い声が部屋中に響き彼女の笑みは狂ったように嬉しそうだった