逃げたい。
いつからか、そう思うようになった。
別に何に追われてるでもない、ただ 「逃げたい」という感情があるだけ。
きっと今日も、俺は檻の中だ。
桃
また今日も朝が来た。
桃
体が上がらない。
何度腕に力を入れて起きあがろうと しても起き上がれず、放心状態で 天井を見つめる。
...誰も助けてくれないしな。
親は海外で仕事をしてる関係で ほとんどこの家にいないから、実質 一人暮らしみたいなもの。
そんな俺に助けなどあるわけがない。
無断欠席になるけど...まあいいや。 どうでもいい。
そう考えていると、スマホが鳴った。
桃
赤
桃
赤
桃
赤
赤
桃
赤
桃
桃
赤
赤
桃
赤
桃
桃
赤
赤
桃
赤
桃
赤
赤
桃
赤
桃
赤
桃
赤
通話
05:24
桃
切りやがったな。
来たら来たで迷惑なんだよな。
どうせ家近いからすぐ来るし。
桃
家から出んのも面倒くさいしな...
まあいいや。
寝よ。
赤
赤
だんだんと近づいてくる声。
勝手に入ってくんなよ...などと 思いつつ、俺は部屋に籠る。
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤
赤
赤
そう言って勝手に俺の スマホを見る赤。
赤
桃
俺の方に向いた画面には、しっかりと “10%”と表示されていた。
赤
赤
そんな優しい声で話しかけないで...
もっと...怒ってよ...
なんで休んでんの、って
学校行きなよ、って
そうやって言ってよ...
桃
赤
赤
赤
桃
桃
桃
赤
桃
桃
桃
桃
赤
本当の気持ちを伝えると、赤は より強い力で俺を抱きしめた。
赤
赤
赤
赤
赤
赤
桃
赤
赤
桃
逃げたくても逃げられない毎日には
すぐそばに光がさしていたらしい。
赤
桃
赤みたいな...ね。
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