ロゼ
ロゼ
ロゼ
ロゼ
ロゼ
ロゼ
💙
💖(魔王)
静かに涙が溢れていた
間を空けてから、感情のない声を発する
💖(魔王)
淀みなく言葉が吐き出される
まるでそれが決まったことだと宣言するように
魔王は腕を上げた
魔王の指先にピンクの光が灯る
💖(魔王)
♥️
♥️くんに腕を引かれて、開け放しだったドアから屋内に逃げ込んだ
💙
♥️
♥️
♥️
ガシャン!
💙
♥️
♥️
僕らは全力で廊下を走り抜け
窓ガラスのない突き当たりの部屋に身を隠す
💙
💙
僕はアミュレットから剣を取り出し、それを♥️くんに渡す
少しためらってから剣を受け取り、心配そうな顔で僕を覗きこんできた
♥️
💙
♥️
僕は♥️くんの手を握りしめた
その手は冷たく震えている
手の冷たさが徐々に熱さに変わる
恐怖も消えて、代わりに握り合った手の中に生まれたものがあった
2人ならなんでも出来る
そんな楽観的な思考が確信に変わっていく
恐怖の代わりに希望が生まれる
単純なことに
もう震えは止まっていた
♥️くんは部屋を飛び出し、廊下を駆け抜けていった
その後を再び魔王が追う
💙
僕が部屋から出ると、ピンクの花が咲き乱れるように無数の矢が残っていた
1つ、折れてほとんど矢じりになったものを拾い上げた
💙
♥️
♥️
絶対に帰るって
♥️くんとの約束を思い出し、僕は首を振り、矢じりをポケットに入れて走り出した
💙
♥️
ここはプールの隣にある学校で言うなら体育館に当たる部屋だった
背後から降ってくる矢を💙ちゃんの剣で薙ぎ払う
♥️
矢が雨のように降ってくる。
俺はドアの向こうに滑り込み、ドアを盾にして防いだ
ドアは無数の矢によって破壊されたがそこに俺はいない。
俺は広い空間を全速力で走り、2階に続く階段を上っていた
壊されたドアと壁から土煙をくぐり抜けて魔王は俺の前に現れた
💖(魔王)
♥️
俺がやることはもう1つ
息を切らしながら手摺に手をかけその上に乗った
その行動を見て魔王はどこか焦ったように声を発した
💖(魔王)
♥️
俺は魔王と向き合いながら大きく跳躍した
宙に舞った俺に向けて魔王は矢を無数に集中させる
♥️
俺は魔王に💙ちゃんの剣を投げつけた
💖(魔王)
予想外だったのか魔王は避けそびれ翼に突き刺さる
浮遊していた魔王の身体が落ちるように床に足を着く
ザパン!
階下で♥️くんが落ちる音が聞こえる
僕が動く合図だった
💙
💖(魔王)
僕は魔王を抱きしめた。
そしてそのまま手摺に向かい、💖くんを抱きしめたまま手摺から飛び出す
💖(魔王)
風を切る音の中で魔王の無感情の声が聞こえた
その声が一瞬止まり、そして
💖(魔王)
魔王の…
いや💖くんの震えた声が聞こえた
大丈夫だと伝えるように身体を強く抱きしめる
僕の身体が魔王とともに水面に打ち付けられ、そのまま水中へ沈む
水の中は暗く、そこが見えなかった
魔王は無感情のまま目を閉じ、人形のように動かない
💖(魔王)
僕は沈んでいく魔王の身体を引き寄せ、先ほどポケットに忍ばせていた矢じりを取り出した
そして魔王の胸元にある赤い核に向けて横に薙いだ
キンッ。
矢じりが核を傷つける甲高い音が水中で響く。
💙
💙
不安の中僕はそれでも手を止めない
💙
矢じりを打ち付けるごとに核はピンクに光り、そして魔王の身体が沈んでいく。
💙
そう自分に言い聞かせて最後の一筋を刻みつける
酸素がたりないとわかっていても、その名前を叫ばずにはいられなかった
💙
その瞬間、魔王の核が強い光を発し、その姿がおぼろげになる
視界が暗くなって、意識が遠のいていく
💙
完全に意識が無くなる直前、♥️くんに腕を掴まれたのを確かに感じた
コメント
4件
おぉ✨?続き気になりすぎる
どうなったの…?続き待ってます!