紫陽花は檻の中【完】

ｶﾞﾁｬｯ

ぼふっ

久しぶりの“日常”を 噛み締めている様子の樹さん。

私は、ふとテレビをつけた

画面いっぱいに 樹さんの写真が映し出された

そんな……

ﾌﾟﾁｯ

テレビの電源を消した

樹さんにメンズの服を渡す

樹さんは小走りで浴室へ向かった

20分後

怪しげな笑みを浮かべていた

ﾁｭｯ

翌朝

私はいい匂いにつられ、起きた

朝食も食べ終わり、 2人はチェックアウトへ。

非常階段でひたすらに 1階を目指しています

チェックアウト後

外には沢山の警察車両が 止まっていた

沢山の警察車両に警察官、 彼らは沢山のホテル関係者に 色々と話を聞いている所だった

急いで免許証を見せる

パトカー内

私達、どうなっちゃうんだろ…

その後

私と樹さんは

窃盗の共犯者 として逮捕され

さらに、今までの罪を認め、

樹さんは脱獄したとして、 脱獄前の残っていた刑期に加え 懲役66年が延長された

また、私こと高橋美稀は 彼への脱獄の関与と殺人･殺人未遂、そして銃の所持で 執行猶予無しの懲役77年に決定した

しかも私達は鬼頭刑務所の 凶悪犯しか入ることの出来ない ｢独房｣に収監された

独房に入れられているのは、

鬼頭刑務所内で 凶悪犯として有名な、 楠木仁史(くすのきひとし) 中井篤郎(なかいあつろう) 高岸湊(たかぎしみなと) のトップ3。

今日、トップ5になりました。

改めて、 楠木仁史 中井篤郎 高岸湊 田中樹 高橋美稀 この5人。

きっと生涯、檻の中だよ。

ねぇ、樹さん。

高橋樹(いつき)って言って 私のこと庇ってくれて ありがとう。

ねぇ、樹さん…

結婚してください。

そうだよ、獄中結婚ってこと。

嬉しい？嬉しいよね？

私ね、すっごい嬉しいよ

これで私達永遠に一緒だね

紫陽花は檻の中 〜完～