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何年なんですか?
… ちゃんと愛していたのに
そう本心を隠すように悪女の仮面を貼り付け 言い放った台詞
舞莉愛
足早に角を曲がった瞬間 、ドンッと誰かとぶつかる
舞莉愛
声が震え 、涙で視界が滲みぶつかった相手の顔が見えない
涙が2.3滴ぽたり 、と落ちる
相手は何も言わなかった。
ただ 、息を呑む気配があるだけ ─
舞莉愛は焦って頭を下げ 、そのまま駆け去った
だれとぶつかったのか結局分からなかった ──
翌日 。
舞莉愛は昨日の出来事を忘れようと静かな図書館で 本を探していた
けれど 、胸の奥はざわついたままだ ─
その時本を取ろうとした反動で本が落ちてしまった
ビクッ…と肩を跳ねてしまった
すぐに静かな声が落ちてきた 。
研磨
研磨がそっと本を拾って差し出す。
舞莉愛
研磨の瞳がじっと舞莉愛の顔を見つめる
研磨
舞莉愛
舞莉愛
無意識に1歩下がる 。
舞莉愛
そして 、口からでてしまった
舞莉愛
研磨は瞬きをし 、誤魔化すように視線をそらす 。
研磨
研磨
舞莉愛
心の奥を急に触られたみたいに 、
悪女の仮面がぐらり 、と揺れる
研磨は優しい声で続け 、
研磨
きゅっと胸が締まる
舞莉愛
そのまま何も言えず 、俯いたまま逃げるように出ていく
研磨は静かに見送った ─
図書館を出て深呼吸をしようと廊下の窓際に立つ
舞莉愛
混乱している舞莉愛の前に黒尾が偶然通りかかる
黒尾は驚いたように立ち止まる
黒尾
舞莉愛はまた反射的に1歩引いた
黒尾
優しく 、低い声 。でも少し焦っている
黒尾
舞莉愛の瞳が揺れる
舞莉愛
舞莉愛
黒尾は少し息を吸って 、正直に答える 。
黒尾
舞莉愛
黒尾
黒尾
舞莉愛は動けなかった
黒尾
黒尾
しっかり悪女の仮面をつけて返すつもりだったのに
舞莉愛
思わず素の声が漏れてしまう
黒尾
その言葉に胸が熱くなった
舞莉愛
その日 、舞莉愛は初めて"悪女じゃない自分"を 見つめ直すことになる ─
翌朝 。
正門の手前で背中から声がした
リエーフ
振り返った瞬間 、身長の高い影が太陽を遮る
リエーフと隣には夜久が腕を組んでたっていた
舞莉愛
リエーフは大きな声で笑顔を向ける
リエーフ
舞莉愛
舞莉愛
固まっていると夜久が静かに口を開く
夜久
夜久
舞莉愛
夜久は責めるような言い方は一切せず 、むしろ "言ってあげないと舞莉愛が自分を責める"ことを分かっているような声だった
夜久
その言葉が胸に真っ直ぐ突き刺さった
舞莉愛
涙がこぼれそうになり 、慌てて顔を逸らす
舞莉愛
リエーフが慌てて手を振る
リエーフ
リエーフ
夜久
リエーフ
思わず吹き出しそうになり必死に口を押さえた
その表情を見て夜久は目を細める
夜久
舞莉愛
黒尾 、研磨に続いてこの2人も一昨日の"素の自分"を 見られた
リエーフは力強く頷いた
リエーフ
夜久は1歩近づいて 、目線を合われるように優しく
夜久
その言葉に"悪女の仮面"が少しずつ音を立て 剥がれていく
舞莉愛
優しくて 、暖かくて 、感じたことの無い感情に怖くなって顔を逸らしたその瞬間
黒尾
顔を上げると 、そこには黒尾と研磨が並んで立っていた
舞莉愛ちゃんの本当の姿は
・感情豊かで怖いものが苦手 ・顔立ちは大人っぽく美人→悪女が似合ってしまう ・幼少期の環境のせいで悪女を演じる癖がついてしまった ・本当は愛されたい 、甘えたい女の子
となっております … !!🥹
音駒のみんなの前で少しずつ舞莉愛の素を見せていく のを見守っていってください!!🙌🏻💞