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ゆとり
凝り固まった身体をほぐすため、 濁った声を出しながら伸びをする。
ゆとり
あん
あん
ゆとり
ゆとり
あん
そんな言葉を聞き流しながら、 ボク・華内 愉鳥(かない ゆとり)は パソコンに向き直る。
この人は係長の 謂賜 諳(いだま あん)さんだ。
ゆとり
あん
あん
ゆとり
ゆとり
あん
諳さんはそう言って帰ってしまった。
ゆとり
さて…この残った残業、 終電前に片付けられるだろうか。
ゆとり
なんとか終電前に仕事を終わらせ、 人工的な光で眩しい街を歩いている。
りん
ゆとり
ピアスやら刺青やらで見た目を着飾った ショートヘアの女性に声をかけられた。
りん
ゆとり
りん
りん
ゆとり
りん
ゆとり
りん
りん
その女性の後ろに隠れていた 背の高めな女性が背中を押され、一歩前に出る。
ほまれ
これまで下を向いていた彼女が ようやく顔を上げ、ボクと目があう。
ゆとり
ほまれ
さっき穂稀と呼ばれたその女性は、 とっさに顔を背けてしまう。
ゆとり
ほまれ
ゆとり
りん
やったじゃん!と背中を叩かれ、 戸惑うほまれ。
ゆとり
ほまれ
ゆとり
ほまれ
りん
ほまれ
ちなみにりんさんは 私をガールズバーのバイトにスカウトした人だ。
こういう、人とかかわる仕事は 好きじゃないんだけど…
女子1
女子2
ゆとり
女子1
女子2
女子1
ゆとり
ゆとり
お金、という言葉を聞いて、 私は反射的に身体が動いた。
ほまれ
昔からの悪いクセで、 お金のこととなるとつい反応してしまうのだ。
ほまれ
女子1
ゆとり
ほまれ
でも突然会話に混ざってきたわたしに 困る様子は無く、自然と座ることができた。
ゆとり
ゆとり
ほまれ
ほまれ
ほまれ
女子2
女子1
そんな『誘い』の内容を察してか、 先輩二人はそそくさと去っていった。
ゆとり
ほまれ
やっぱり馴れ馴れしい人は苦手だ。
ほまれ
ほまれ
小声でそう自分に言い聞かせる。 …しかし
ほまれ
ゆとり
ゆとり
ほまれ
ゆとり
ほまれ
ゆとり
ほまれ
この人、まともそうに見えてなかなか 策士だ…
わたしが利得をちゃんと見てる 性格だって分かってていってる……!
ほまれ
ゆとり
ほまれ
ゆとり
まぁ変な人ってことには変わりないんだけど… とりあえず、この人に対する 怖いっていう感じはなくなった。
帰り道、質問攻めにされながら ゆとりさんの家へと向かう。
ゆとり
女性に年齢を聞くときの ストレートじゃないずるい聞き方。 わたしはその手には引っかからない。
ほまれ
ゆとり
ほまれ
ゆとり
ほまれ
ゆとり
ほまれ
ほまれ
ゆとり
ほまれ
ゆとり
ゆとり
……なんだか、この人 悪い人でもないのかな…
そんなことを考えながら、 私は彼の家へついていった。