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月曜日の朝
通勤通学の多い時間帯……いつも “旅”を始めていた時間に、家を出た
ボク
ボク
ボク
電車に揺られて、とある駅で降りる
君が死んだあの街
“都会”だから、ボクが一人暮らし してる町から、電車で簡単に来れた
ボク
道端のガードレールの近くで、 そっとしゃがむ
ここに来るまでの道中にあった 花屋さんで買った花と、コンビニで 買った炭酸のジュースを置いた
ボク
君、あの時の約束、破ったでしょ
ボク、あれから一回も 飲んでないんだよ?
???
ボク
不意に、声が聞こえた
女性
話しかけてきたのは、ボクと 同い年くらいの知らない女の人だった
ボク
ボク
女性
ボク
女の人が、手に持っていた花を 手向けながら、話し始める
女性
女性
ボク
女性
女性
ボク
ボクも詳しくは知らなかったけど…… 環境が悪かったのは、そうだと思う
「家にいたら、パパ達の邪魔になる」
今考えれば、両親から 虐待を受けていたのかな
もしくは、ボクみたいに片親で、 父親が女の人を家に連れ込んでたとか
女性
女性
女性
女性
ボク
毎年、ここに……
ボク
ずっと引きずってて、 やっと少し気持ちの整理がついて
ボク
女性
ボク
ボク
女性
……嘘、ついた
君のことを、人に話すのが怖くて
また、笑われるんじゃないかって
ボク
女性
立ち上がって、その場を去った
それから、歩いてバス停まで行く
ボク
最後の、“旅”のスタート地点だ
“都会”のくせに、少し赤茶けて 汚れている、バスの案内表示
ボク
ずっと、寂しい思いをさせてたから
ボク