カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
......................................................
カエデ
『やぁ皆さん、お目覚めですか?』
『突然ですが、これからゲームを始めます』
カエデ
気乗りはしないが、マイクのスイッチをつける。
台本を見ながら、マイクに声をかけた。
......................................................
カエデ
ヘリウムガスを吸ったみたいに、キンキンと高いヘリウム声が流れる。
隣のモニターを確認して、
カエデ
絶句した。
......................................................
あやね
ことね
さくら
みずき
さな
まいか
......................................................
カエデ
思わずマイクを切り、後ろを振り返る。
少女は依然ニコニコとしていて、悪びれた様子はない。
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
そう言ってにこりと無邪気に笑う少女の顔は、
どこまでも狂気に満ちていて。
背筋がぞくりと凍った。
ロボットのようにガクガクとした動きで椅子まで戻る。
台本を手にして、マイクのスイッチをつけた。
......................................................
さくら
さな
まいか
みずき
ことね
あやね
カエデ
さくら
まいか
さな
あやね
ことね
カエデ
みずき
さな
まいか
カエデ
カエデ
あやね
ことね
さくら
さな
まいか
カエデ
あやね
カエデ
みずき
さな
さくら
カエデ
あやね
ブツっ。
マイクが切れる音が部屋に響いて、あやねは黙り込む。
さくら
あやね
ことね
みずき
さな
周りが混乱しているにも関わらず、一人だけ、その様子をぼーっと眺めている少女が1人。
まいか
さな
まいか
まいか
まいか
ことね
みずき
まいか
さくら
まいか
さくら
まいか
さな
みずき
ことね
あやね
カエデ
まずい。
ここであやねを選んでくれないと、まいかが死ぬことになる。
ドッキリだなんて小馬鹿にしていたまいかも、もう後には引けないらしい。
まいか
そう言いながらも青ざめているのは、モニターごしでもよく分かる。
いやだ。
自分が司会者、つまりゲームの主催者である私のせいで、誰かが死ぬのは嫌だ。
たとえそれが私をいじめていた相手でも。
自分のせいで誰かが死ぬのは嫌だ、そんなところ見たくない!
私は思わずマイクの電源をつけた。
カエデ
思いっきり叫んで、モニターを見る。
カエデ
あやねたちの様子に変わりはない。
キンキンと高いヘリウム声も聞こえてこなかった。
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
......................................................
あやね
ゴクリと唾を飲み込む。
プツリとつけたマイクの音が、やけに大きく聞こえた。
このマイク、さっきみたいに声が聞こえなくなればいいのに。
そんな願いも虚しく、私の声は高い声に変わって、まいか達の部屋へ届く。
カエデ
あやね
カエデ
台本に書かれた通り読み上げる。
殺戮の内容までは、そこには書かれていなかった。
まいか
まいかは恐る恐ると言った様子で、ベッドへと寝転んだ。
次の瞬間。
まいか
急にベッドから現れた硬そうな輪状の拘束具が、まいかの手足を固定する。
それでもまいかは、強がりなのか、平静を保つためなのか、半笑いのまま言った。
まいか
しかし、そんな彼女の虚勢も、次の瞬間、消え去った。
ベッドの上の天井が小さく割れて、
そこから、大きな刃が固定された処刑器具が現れた。
要はギロチンみたいなもので、その刃はちょうど、落ちればまいかの首が切れる位置にある。
カエデ
彼女のその後が容易に想像出来て、身震いした。
当のまいかの顔は、青を通り越して真っ白になっていた。
まいか
まいか
まいか
ギギギギギ。
そんな音を立てながら、ゆっくりと刃は降りていく。
まいか
まいか
まいか
刃はあと数メートルでまいかの首を切り落とす。
拘束された手足を、ガチャガチャと動かしてもがく。
まいか
まいか
まいか
まいか
さくら
まいか
私とは違う、機械のアナウンスが流れた。
『あと5秒でギロちゃんが降ります。』
まいか
『5』
まいか
『4』
まいか
『3』
まいか
『2』
まいか
さくら
『1』
まいか
『0』
まいか
ジャキン。
ゴロ、ゴロン。
ボーリングの玉が転がるみたいな重い音。
伏せた目をゆっくりと開けた。
カエデ
ギロちゃんは、
まいかの体に、落とされた。
落ちたまいかの首、頭の表情は。
恐ろしさのあまり見開く目は、真っ赤に血走っていて。
その恐怖全てを叫んで伝えたことを表すように、口は大きく空いている。
今にもまた、あの悲鳴が聞こえてきそうな程に、
まいかの顔は、その殺戮の凄惨さを物語っていた。
さくら
さくらは目を見開き、その場にへたりと座り込んだ。
体をガクガクと震わせ、自分の体を抱きしめている。
あやね
さな
みずき
ことね
......................................................
カエデ
死んだ。
殺した。
私が。
私がゲームを進めたせいだ。
もっと方法はあったはずだ。
どうにかしてあやねを選ぶように誘導できたはずなんだ。
でも出来なかった。
結果的にまいかが死んだ。
私のせいだ。
げぇむますたー!
げぇむますたー!
優しい声色で語りかけてくる。
この言葉は耳に毒だ。
分かっていても遮れない。
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
大丈夫。
悪くない。
人は責任から逃れたい時、
たとえそれが誰の言葉であっても
許しを与えてくれる言葉であれば
どんなものでも救いに思えてしまう。
カエデ
カエデ
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
げぇむますたー!
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