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ある日 、実習帰りの 立花先輩に会いに行くと
なにやらバツの悪そうな 潮江文次郎先輩と 。
まるで初対面のように 頬を赤らめて緊張をみせる
立花仙蔵先輩
彼は 、僕の先輩であり恋仲だった
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立花先輩が記憶喪失で
綾部と付き合っているかは不詳 。
それで喜んでしまった俺もまた 。
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いい 、これでいいのだ
いまはまだこの関係のままが お互いのためであろう
見た目は棘があっても
見えないくらい繊細な心が潜んでいる
それがお前なのだろう 。
また 、それを見破った はじめての人が
立花仙蔵
貴方だってことも知っています 。
仙 _ "
私は 、恋人として最低な事をした
先日の記憶は全て残っている
あの日 、私はなぜ喜八郎に ああ言ってしまったのか
その後も 、気まずさと罪悪感から なかなか喜八郎と 会う気になれずにいた
そして先日
文次郎に頬を叩かれた全てを悟った
あぁ、どうして
どうして戻った瞬間 会いに行かなかった
会いに行かなかったこの数日間
喜八郎の気持ちはどうなった
私のせいで委員会も辞め
教室や長屋を覗いても 姿をみせやしない
あいつのぽっくり空いた穴は 誰が塞いでくれる
私がいない間にあいつは どうなってしまう
そう考えてるうちに
私が1番想像したくないことが 起きていた 。
久 _ "
1歩 、いや100歩遅かった 。
自分の不甲斐ない思いのせいで
でも 、これでいいのかもしれない
私の傍に居なくとも
別の誰かに幸せにされていても
お前が笑顔で居られるのなら
それが私の本望だ 。
終
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