風鈴の音と共に、
君の髪が靡く。
サラッと音を立てながら。
でも、
もうきっと、
この音を聞くことは出来ない。
それでも、
彼女が前まで、
確かにこの世にいたこと、
君が俺に、
話しかけてくれたこと、
俺は忘れはしない。
忘れたくない。
俺はきっと、
君に恋をしているから。
『君の涙が止まるまで_。』
第一章 君の声と夕日
夕日が差し掛かると同時に、
俺はスケッチを始める。
"俺、1人で_"
千冬
俺だけだったからだ。
人気のない美術部に入部したのは、
ガラガラガラガラッ
千冬
俺1人の静かな教室に、 ガラガラと、大きな音が響き渡る
水月
水月
透き通る声で俺を呼び出すのは、
2ーCの、学校1の美人
千冬
水月
千冬
水月
水月
水月
千冬
千冬
水月
水月
水月
千冬
千冬
千冬
水月
水月
千冬
水月
千冬
千冬
水月
水月
千冬
水月
水月
水月
困り果てたような顔で お願いされると、 流石に断りづらい、
それに、 今までずっと景色しかスケッチ して来なかった俺にとって、
人物をスケッチするのは、 いい経験にも なるだろう。
千冬
水月
水月
水月
水月
千冬
千冬
水月
水月
水月
水月
水月
水月
水月
水月
千冬
俺の瞳には、 満遍の笑みで笑う彼女が映った
とても輝かしく、 とても美人な彼女に、
俺は見惚れてしまった。
水月
千冬
水月
水月
千冬
本当だ、
冬場だからだろうか、
夕日が沈むのが早い。
俺はペンを持ち、
とっさにスケッチの続きを始める。
水月
トコトコ
千冬
彼女は急に歩き出し、 どこへ行くのかと思うと、
窓の目の前に立ち、 窓をガラッと開けた。
千冬
水月
水月
水月
ヒューーー
風が吹き、 カーテンと同時に、君の髪が靡く
その光景はとても、
美しく、儚いものだった。
千冬
俺は、気がつくと、 スケッチブックの中に彼女を 書き込んでいた。
水月
彼女は、不思議そうに 後ろを振り向く
水月
水月
千冬
こんなの、 見られたら恥ずかしい、
俺は、 イーゼルの上にある消しゴムを 手に取る
水月
水月
水月
千冬
千冬
水月
水月
千冬
千冬
千冬
水月
水月
水月
水月
水月
水月
水月
水月
千冬
水月
あの日、 俺は君と、小指を絡め合い、
一時の約束を交わした。
次回、第二章 『さよならを言えるのは_。』
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