〖 六月十一日・雨 〗
さあさあと、 今日も雨が 降り続いている。
椎奈
通学するバスの中、 わたしは辺りを 見回してみる。
けれども雨の日のバスは、 普段は自転車通学の生徒も 利用するせいで
かなりのぎゅう詰め状態だ。
彼が同じバスに乗って いるかどうかは、
わからなかった。
椎奈
椎奈
椎奈
椎奈
椎奈
わたしは思考を 切り替えるべく、 リュックのポケットから
イヤフォンを取り出して スマホに繋ぐ。
英語の教材を聴こうかとも 思ったけれど、
そんな気分にはなれない。
椎奈
🎵
🎶 🎵
🎶
🎵
梅雨の湿った空気には 似合わない、
明るいポップスが 耳に流れこんできて。
わたしは軽快なリズムに、
ゆらぐ思考を まかせたのだった。
☔🌧☔🌧
???
椎奈
バス停の屋根が 途切れるところ、
傘を開こうとしたわたしに 声をかけてきたのは。
???
――昨日の彼だった。
椎奈
???
???
椎奈
心臓が、跳ね上がる。
???
椎奈
椎奈
椎奈
わたしはおずおずと 傘を差しだした。
???
???
椎奈
???
???
椎奈
???
それから、小雨の降る 通学路をふたりで 歩き始めた。
???
???
???
???
???
椎奈
???
???
???
???
椎奈
???
???
椎奈
心臓が、どくんと 音をたてる。
それって――
椎奈
椎奈
椎奈
???
椎奈
椎奈
椎奈
なぜだか――顔が 赤くなってる。
そんな気がする……。
???
???
???
椎奈
椎奈
???
???
彼がわたしの手に、傘を 返してくれる。
椎奈
椎奈
椎奈
また、とわたしも 言いかけたけれど。
彼はリュックを 頭上に掲げもせずに 駆けて行ってしまって、
わたしの声はきっと、 届かなかった。
🌧️つづく🌧️
コメント
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羽鬼さん(ていうか鹿吉さん?💦←よくわかってない)> わーい!👋😆🎶✨ ありがとうございます‼️ キュンキュンしちゃってください💘✨