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男子生徒
男子生徒
男子生徒
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投げかけられた言葉が、
私の体を硬直させ、
仕舞いには、周囲に居た野次馬を沸き立たせた。
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朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
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「告白してくれてありがとう」
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そう伝えれば、相手はグッと唇をかみ締めて、
私に勢いよくお辞儀したあとその場から逃げるように去っていった。
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朝霧 灯桜
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とりあえず1人残されたこの場から離れようと、 かかとを返そうとした
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女子生徒1
女子生徒2
女子生徒1
女子生徒2
女子生徒2
女子生徒2
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そんな会話をしている女子生徒の方へ、
衝動的に視線を向けてしまった。
ぱっと目が合うと、 気まずそうに私から視線を逸らす女子たち
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朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
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両親がいないことは事実なのだから、
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無駄に広い学園の図書館
奥まで続く本棚には 数え切れないほどの本が並べられている。
学園には約3000人の生徒がいるが、 いたとしても図書館の利用者が多いというわけではない
だから、
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女子生徒
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艶かしい女子生徒の声
じゅ…と啜る音 ごくん、と響く嚥下音
全部がこの場に似つかわしくないであろう音
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人目につかないからといって、 この場で"そういうこと"をする生徒だっている
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篝月 雷火
篝月 雷火
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"吸血行為"
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理解するのに時間がかかった
見て見ぬふりをしようと後ずさるが、
後ろにあった本棚に思い切り背中をぶつけ、本棚に雑にしまわれていた数冊の本が床に落ちる
ドサッ…と響いた音が彼らを振り向かせた。
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女子生徒
篝月 雷火
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訝しげに私を見る女子生徒とは裏腹に、
彼は私を見るとさっきまでの色っぽい表情からとは一変して、飼い主を見つけた大型犬のような表情で私に駆け寄ってきた
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朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
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私がそう名前を呼べば、 雷火くんは「なーに」と嬉しそうに返す
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女子生徒
女子生徒
篝月 雷火
篝月 雷火
篝月 雷火
篝月 雷火
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「君の要望はもう叶えたよ」
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笑ってそう言う彼に対し、女の子は眉をしかめて少し怖い顔で私を睨んできた
かと思えば、顔を逸らしてその場から逃げ出すように走り出した。
そんな女の子に対して、悪いことをしてしまったかなと罪悪感を残すが、
事の発端の彼、"篝月雷火”はそうはさせてくれなかった
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篝月 雷火
篝月 雷火
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屈託のない顔で笑う彼に対し、私は苦笑いを浮かべた
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朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
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私が図書館(ここ)に来るって知ってたくせに
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そう言葉に出そうとしたが、静かに飲み込んで持っていた本を戻そうと足を運んだ
そんな私の後を当たり前のように雷火くんはついてくる
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朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
篝月 雷火
朝霧 灯桜
篝月 雷火
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
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"篝月家"の次男
それだけじゃない
容姿も性格も、全部含めて彼に惹かれる女子生徒は多い
誰に対しても来る者拒まずな雷火くんに近づく女の子もまた多い。
だから女の子自らが、吸血鬼である雷火くんに血を吸ってもらいたいと言い寄る
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篝月 雷火
篝月 雷火
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
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雷火くんの勘違い発言にすかさず反論をする私に対し、
雷火くんは不服そうに「えー」と声を出す
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朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
篝月 雷火
朝霧 灯桜
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篝月 雷火
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唐突に投げかけられた言葉に、ひゅっと息が止まってしまった。
反射的に雷火くんの方へ振り向けば、
迷いのない表情で雷火くんは私を見つめていた。
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篝月 雷火
篝月 雷火
朝霧 灯桜
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告白されていたとこを見ていたのか、
そう聞こうとした私の言葉を遮るように、学園内に放送チャイムが鳴り響いた
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校内放送
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
篝月 雷火
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私はあの時の返事をまだしていない。
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