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奏衣
悠斗
奏衣
悠斗
奏衣
奏衣
悠斗
奏衣
奏衣
''彼女だから''
そう言おうとしたのに。
何故悠斗はこんなに悲しい顔をするのだろう。
私には悠斗だけなのに。
悠斗には私だけなのに。
奏衣
奏衣
言えた…
ちゃんと言えた。
私は悠斗の彼女だから。
それなのに。
何故悠斗の表情は変わらないのだろう。
悠斗
奏衣
奏衣
冬の海。
崖淵。
傍から見れば、まるで昼ドラの様な光景だろう。
男女逆だろ、と思われるかもしれない。
突然の質問に戸惑いながら
ついそんな事を考えてしまう。
付き合っただけで信用なんて生まれるのか?
ああ、面倒だ。
崖淵に立つ彼氏を眼前にしても
こんなことを考えてしまうなんて。
私はどれ程嫌な人間なのだろう。
奏衣
奏衣
奏衣
奏衣
辛うじて答えたけれど
動揺が目に見えて出てしまって。
悠斗
悠斗
悠斗
ああ、やっぱり駄目か。
悠斗はじりじりと後退りしていく。
それでも、本当に死ぬつもりはないのだろう。
すぐに後退りをやめた。
これは抱き締めた方が良いのか。
悠斗の元へ駆け寄ろうと私は1歩踏み出した
_と同時に
悠斗の身体が
崖下へ
ふっ_と
消えた。
奏衣
奏衣
奏衣
_夢?
奏衣
奏衣
そういえば、今は8月だ。
奏衣
朝食の準備をしながら
先程の夢を思い返してみる。
奏衣
テレビをつけると、報道番組が流れていた。
"今日未明、○○海岸に打ち上げられた男性の遺体が発見されました。"
ここ…夢で見た崖が近くにある…
"尚、発見された遺体は今年1月から行方不明となっていた堀内悠斗さん(20)のものと思われ、検察は詳しい身元の確認を急いでいます。"
…は?
そんな訳ない…
それでも
名前も年齢も…
奏衣