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黒猫
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「死にたい」
それはきっと生きてる人間なら誰しも一度は思ったことがあるのではいだろうか?
例えば大きな失敗をした時
不甲斐ないと思った時
黒歴史を刻んでで思い出した時
幸せだと感じる時
自分の血の赤を見た時
他にもきっとたくさんあるが 割愛させてもらおう
もしかしたら無意識に「死にたい」 という言葉を口にしている 時もあるのかもしれない
しかし、その多くは 精神が病んでいる訳でも
本当に死にたいわけでもなく
ましてはソレを実行するわけでもない
ただふとした時に俺たちは「死」を 思い浮かべてしまうだけだ
俺は大抵の事は1日寝れば忘れたり機嫌が治る人間でポジティブともよく言われる
ぺいんと
しかしふとした時に自分がやらかしたことが脳裏をよぎり気分が沈む
今回思い出したのは数ヶ月前のらだとの喧嘩だった
らだは冷静に話し合おうとしていたのに俺は勝手な憶測で怒鳴って酷いことをたくさん言ってしまった
ぺいんと
俺が心にもないことも言ったせいで彼はとても悲しい顔をしていたのを思い出した俺の口からは小さくそんな言葉が溢れた
ぺいんと
俺は顔を洗ってらだの待つリビングに向かおうとすると後ろから扉が開く音がした
嫌な予感がして鏡を見るとやはり絶句した彼氏の顔があった
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
彼は俺が言い争った時よりも青ざめておりこの世の終わりのような表情をしていたのが印象的だった
ぺいんと
らっだぁ
俺の言葉が信じられないのかいまだに彼は不安な表情で俺をただまっすぐと見つめている
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
その場で誤魔化そうとしたが彼にズボンを下ろされパンイチにされた
ぺいんと
大腿骨(だいたいこつ)あたりを優しく彼はなぞると昨日切ったかさぶたが剥けて血が少し出てきた
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
そう俺が大抵の事を1日で忘れるのはストレス発散として体を傷つけているおかげだからだ
ぺいんと
らっだぁ
もう前みたいにらだに当たって悲しい顔をして欲しくない
一度言ってしまった言葉は無かった事にできない
ぺいんと
「死にたい」なんで言葉を口に出さなければきっと彼がこの傷の追求はしないでくれていたのに運が悪い
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
彼も俺がその後とても泣いて凹んだことを覚えているからか無理強いはしてこなそうだった
ぺいんと
ぺいんと
体を傷つけるのは生きるための防衛本能だから無理に理解しようとしなくても俺は別に良いと思うし
正直この方法が正しいとは俺は思わない
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
それでも、ソレを知った上で一緒に生涯を共にして欲しいとは思うなどと感じながら俺はリビングに向かった
あれから数時間が経過してお昼になった
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
彼が紹介してくれたお店は天丼が1番美味しい天丼屋さんで少し肩を落とすものの彼と一緒なのでまぁ良いかと感じた
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
彼は俺のあの癖を知っても今のところは普通に接してくれているようで嬉しいし
なによりあの後あの話題について彼から一切の問いはなかった
らっだぁ
ぺいんと
そうして彼からエビフライを約束通り貰い俺たちは先程のことを忘れて楽しく一緒に時を過ごした
コメント
3件
平和だ…幸せハッピーエンドだ!