大好きだった。
すごく酸っぱい梅干しを毎日朝ごはんに出してくれて、怪我をした時にはシワシワの手で優しく撫でてくれた優しいおばあちゃんが。
よくある病で倒れてからたったの3日。
最後に言った言葉は今でも忘れてない。
「明日は散歩いけるかねぇ?」
お医者さんにはもう筋肉の疲労で歩けない事は聞いていた。
でも僕は
「そうだね!」
と、元気に振舞っていたがその時のおばあちゃんの顔はどこか悲しそうに、でも気を使って笑顔で…
おばあちゃんのそんな顔を見たのは最初で最後
そんなおばあちゃんが今は…
目の前にいる
城野
おばあちゃん?
おばあちゃん
たかし…元気かい?
城野
なんでおばあちゃんが…?
おばあちゃん
たかしが心配でね。
城野
え?
おばあちゃん
だから見に来たんだよ。
城野
おばあちゃん…
おばあちゃん
ちゃんとご飯食べてるかい?
城野
うん
おばあちゃん
しっかり洗濯してるかい?
城野
うん
おばあちゃん
お母さんに心配かけてないかい?
城野
うん
おばあちゃんの声を聞く度に涙が出た
城野
ありがとうおばあちゃん。
おばあちゃん
なんて顔してんだい?
おばあちゃん
男の子なんだから泣くんじゃないよ!
城野
おばあちゃんだって泣いてるじゃないか…
おばあちゃん
ダメだね!歳をとると…
城野
おばあちゃん?
おばあちゃん
ん?どうしたんだい?
城野
ごめんね
おばあちゃん
なんのことだい?
城野
僕、おばあちゃんにあんな顔…
おばあちゃん
うふふ、なんの事かわからないよ。
おばあちゃん
今はこうしてたかしの顔を見れて幸せだよ。
城野
おばあちゃん…
おばあちゃん
もう行かなきゃかね!
城野
え!やだ!おばあちゃん行かないで!!
おばあちゃん
たかしなら大丈夫!おばあちゃんがいなくてもあんたならしっかりやっていけるさね!!
城野
おばあちゃんがいないと僕…
おばあちゃんがシワシワの手で頭を撫でてくれた
おばあちゃん
あんたなら大丈夫。
城野
おばあちゃん…
おばあちゃん
大丈夫、大丈夫。
瞬きをした瞬間
そこにはおばあちゃんの姿はなかった。
僕はその場で泣き続けた。
城野
いってきます!
母
気をつけてね!
城野
わかってるよ!
見送りをしてくれてる母を見た瞬間
おばあちゃんが母の後ろに立っていた。
城野
(いってきますおばあちゃん!)
おばあちゃんは手を振ってくれていた
その手にはナイフが見えた。






