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ALICE(レイ)

だいぶ歩いたけど...

ALICE(レイ)

道が見えない...

Cheshire Cat(チェシャ猫)

にゃはっ、道は自分か正しいって思うものが道なんだよ。

ALICE(レイ)

そのせいで、山あり谷ありで困難が続いてるんだけど....

Cheshire Cat(チェシャ猫)

それが人生ってものだよ

少しいくと、大きなきのこがたくさん生えている場所に出た。

ALICE(レイ)

どこ..ここ?

Cheshire Cat(チェシャ猫)

きのこの森だね。ALICE、こっちにおいで

ALICE(レイ)

.....。

チェシャ猫に言われるがまま、レイチェルは道を進むとさらに開けたところに出たが。

ALICE(レイ)

何?この、大きな骨...

ALICE(レイ)

何の生き物なの?...

さらに開けた場所の中央には巨大な白骨化した何かの生き物の骨があった。

Cheshire Cat(チェシャ猫)

ジャバウォッカの骨だよ

ALICE(レイ)

ジャバ、何?....

Cheshire Cat(チェシャ猫)

ジャバウォッカ。女王のしもべだったんだよ。

Cheshire Cat(チェシャ猫)

前のALICEが倒したんだ。

ALICE(レイ)

....どんな生き物だったの?

Cheshire Cat(チェシャ猫)

ん~、体は鶏で、頭は魚。歯はウサギで背中にはコウモリの羽。爬虫類みたいな鱗のついた生き物♪

ALICE(レイ)

.....想像がつかない

Cheshire Cat(チェシャ猫)

もういないから、想像もしなくていいよ。今いたら、僕たちは2人とも仲良く死んでるからね~

チェシャ猫はジャバウォッカという生き物の骨をくぐり抜けながら、奥へいなくなる。

レイチェルがその後を追うと、茂みに隠すように置かれた石の台にこれまた見覚えのあるものが

ALICE(レイ)

ら、ライチ?....

どう見てもライチなのだが、おそらく、ライチのようでライチではないのだろう。

Cheshire Cat(チェシャ猫)

にゃはっ、これはただのトランプ兵だよ。

ALICE(レイ)

トランプ兵?....

ALICE(レイ)

機械、なのに?

Cheshire Cat(チェシャ猫)

機械なのは女王が無理やりマッドハッターに作らせたからだよ。

ALICE(レイ)

マッドハッター?

Cheshire Cat(チェシャ猫)

会いに行けばわかるよ。彼はイカれるよ。この世界よりも、ね?

ALICE(レイ)

.....。(話が通じればいいんだけど)

Cheshire Cat(チェシャ猫)

詳しく知りたいなら、彼に聞きなよ。

チェシャ猫は人差し指をくいくいと動かすと、ライチに似たトランプ兵に

深々と刺さっているナイフを不思議な力で抜き、浮かせてレイチェルの方に持っていく。

ALICE(レイ)

....ナイフ?

Cheshire Cat(チェシャ猫)

<ヴォーパルの剣>と言われたナイフ。

Cheshire Cat(チェシャ猫)

そのナイフは、前のALICEがジャバウォッカの首を跳ねたナイフだよ~

レイチェルはナイフを手に取り、刃をじーっと見つめる。

ALICE(レイ)

.......。

Cheshire Cat(チェシャ猫)

ナイフだけじゃ、心もとないだろうけど、捨てていいのは愚かさだけだからね。にゃはっ♪

チェシャ猫はレイチェルの肩を抱いて、一緒にナイフを見つめる。

ALICE(レイ)

よく切れそう...

刃物を爪で軽く弾くとナイフなのに重々しい金属の音がした。

ALICE(レイ)

....喧嘩しにきたわけじゃないんだけど...

Cheshire Cat(チェシャ猫)

ふふ、バカと刃物は使い様っていうでしょ?

ALICE(レイ)

....どうだか

Cheshire Cat(チェシャ猫)

それで自分の身くらいは守れるでしょ?

ALICE(レイ)

......護身用ってわけね。

Cheshire Cat(チェシャ猫)

にゃはっ、さっきも言ったでしょ?

Cheshire Cat(チェシャ猫)

新しいルールが幅を聞かせてるって。その分危険も増えたって事なんだよ。

ALICE(レイ)

なら、死ぬ前にこの世界から出なくちゃ....

ALICE(レイ)

恐怖心は間に合ってるから...

Cheshire Cat(チェシャ猫)

恐怖心は間に合ってるなら、狂気に飲み込まれないように努力するんだね?

ナイフをしまい、チェシャ猫と再び歩き出すと今度は巨大な瓶が。

ALICE(レイ)

<DRINK ME>....

<私を 飲んで>とタグがついた巨大な瓶から永遠と流れている液体からは

甘ったるい香りと強いアルコールの香りがしている。

Cheshire Cat(チェシャ猫)

酒を浴びるほど飲みたいってやつがいるけど、これほど大量にあったら、浴びらずにはいられないよね~?

ALICE(レイ)

この香り...うぇ、

ALICE(レイ)

ライチ酒だ....

Cheshire Cat(チェシャ猫)

ほら、飲んでご覧よ♪

チェシャ猫が両手でライチ酒をすくいとる。

ALICE(レイ)

私、13歳なんだけど...

Cheshire Cat(チェシャ猫)

だから?ワンダーランドには関係ないよ♪

ALICE(レイ)

(-""-;)

レイチェルは渋々、チェシャ猫の手からライチ酒を飲む。

この飲ませ方が雑で、レイチェルはチェシャ猫の言うとおり、浴びるように飲んだ。というより浴びたに近い。

ALICE(レイ)

な、何?..体が小さくなってる!?

ライチ酒を飲んだからか、レイチェルの体はネズミくらいの大きさに縮んだ。

ALICE(レイ)

私、消えちゃうの?....

Cheshire Cat(チェシャ猫)

ただ、普段見えないものが小さくなったことで見えるようになる、それだけだよ

Cheshire Cat(チェシャ猫)

残念♪消えはしないよ。

ALICE(レイ)

うっ、わ!?....

縮んだと思ったら、元のサイズに急に戻った。なんだか、変な気分だ。

ALICE(レイ)

これは、私が願えば小さくなる、とか?.....

Cheshire Cat(チェシャ猫)

ご名答~♪

チェシャ猫の尻尾が顔に当たる。口に毛が入るのが嫌で手で払うのだが、

チェシャ猫の尻尾はぴーんと常に立っていて、蛇のように腕とかに絡みついてくる。

ALICE(レイ)

.....貴方、私の世界の友人に似てる

Cheshire Cat(チェシャ猫)

にゃはっ♪ALICEの友人なんて嬉しいなぁ♪

喉をゴロゴロ鳴らすチェシャ猫。顔はジャイボでも猫は猫らしい。

ALICE(レイ)

普通じゃないけど....(どっちも)

Cheshire Cat(チェシャ猫)

♪~

再び歩き出すチェシャ猫とレイチェル。しばらく歩いた先には小道が。

ALICE(レイ)

やっと、道に出た...

Cheshire Cat(チェシャ猫)

この先に行けば、マッドハッターの領地につくよ。

Cheshire Cat(チェシャ猫)

彼ならこのワンダーランドから出る方法とかウサギの行方を知ってるかもねぇ~?

ALICE(レイ)

え、貴方は一緒にきてくれないの?

Cheshire Cat(チェシャ猫)

にゃはっ、君が必要な時に僕は現れるよ

Cheshire Cat(チェシャ猫)

見守っててあげるよ、ALICE。

Cheshire Cat(チェシャ猫)

さぁ、お行き。

ALICE(レイ)

.......。

両肩に置かれていたチェシャ猫の手が消え、レイチェルは周りを見渡すが、チェシャ猫の姿はなかった。

ALICE(レイ)

....行くしかないみたい。

レイチェルはチェシャ猫からもらったナイフを握りしめ、小道を進んでいく。

小道が何処に続いているのか。それを知る術はない。

Next episode...

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