隠し事

今日はいふまろが家に来るらしい

なんか今日の朝

今日ないこの家行くね！

って言われて許可も出してないのに電話を切られた

こういうときは必ず来るから 勝手に入ってくるであろう自分の部屋を渋々掃除していた

目についたのは一昨日一目惚れして買った サメの抱きまくら

その日その人形を抱いて寝た以来 その人形がなければ寝られなくなってしまった

まさに悪魔の人形(笑)

俺は決心した

リビングに戻ってすぐ

ピンポーン

チャイムが鳴った

ｶﾞﾁｬｯ

元気な挨拶に素っ気なく冷たく返す

痛いところをつかれてしまった

いつもは俺の部屋だったから

あっ…やばっ

必死に考えた言い訳がこれだ

絶対に怪しまれる…！

ｶﾞﾁｬｯ

なんとか隠しきれた……

麦茶を一口、口に入れ返事をする

バ…レた……？

ニヤリと右側の口角を上げたまろ

今の状況

まろを止めてもなにか隠していることがバレ、 そのまま行かせてもなにを隠しているかバレてしまう

うん

詰んだ

人が増えるとなおさらだめだ

まろが絶対にバラす

抱きまくらもなにも隠していない

ありのままの俺の部屋

まぁさっきちょっとだけ片付けたけど

サメの抱きまくらを指差すまろ

開始早々バレました

顔が熱い

今すぐここから逃げ出したい

突然過ぎて何も言葉が出ない

ｶﾞﾁｬｯ

なぜか展開が早く進んだように感じた

まろの突然の告白にわけ分かんなくなって

それから何が起きたかよくわかってない

その日の夜は一睡もできなかった