しょっぴ
はぁ、何でこんなしょっぱい祭りに来なきゃいけないんやろ、

友A
しょっぴー!、そんな愚痴言ってへんで、神輿始まっとるで!、

しょっぴ
嘘やろ?、もーそんな時間かよ、

友A
早よせんとしょっぱい祭りの1番の醍醐味無くなってまうで!、

しょっぴ
ちょっと待っててなー、この仮面だけ買ってくから、

友A
?、まぁええわ、早くこいよー!、

しょっぴ
はいはい、分かっとるよー、

しょっぴ
ん、おっちゃんこの狐の面一個頂戴、千円で足りる?、

屋台のおっちゃん
嗚呼、何だその面か、その面なら無料じゃよ、ちょっとした訳があってな、

しょっぴ
何やその訳ってのは、教えてや、

屋台のおっちゃん
それは企業秘密やから教えられへんわ、すまんなぁ、でもその面は持ってってええよ

しょっぴ
まぁ、あんがとおっちゃん、

この面が後に自身にこんな事を起こすなんて思っても見ませんでした。あの時ちゃんと問い詰めていればと、後悔しても遅いのです。
しょっぴ
んふ、やっぱ祭りと言えば屋台で売っとる謎の狐の面よなぁ〜♩、まぁ今日のは無料やったんやけど、

しょっぴ
そや、神輿の方行かんと!、

その時、近くの人が居ない所にぽつん、と祠がある事に気付きます、急いでいたのに妙に気になってしまい祠に近づきました。
しょっぴ
こんな所に祠なんてあったっけ、一旦祈っとくか。

しょっぴ
今年はあんまり人と関わらない年にしてください、っと、

謎の声
その願い、叶えてやろう、その対価に、お前の持っている物、持って行くぞ、、、

そしてその声が聞こえた途端に横を冷たい風が通り抜けました。すると周りの騒音がぴたりと止み、代わりにシャン、シャン、と鈴の音が鳴り響いたのです。
しょっぴ
は、何やねんこれ、何取られたんや俺、

謎の声
ふふ、ほんま騙しやすいやっちゃなぁ、

しょっぴ
お前誰や!、さっきの、神みたいな事言いやがって!、

謎の声
嫌々、ちゃんとした神様やで?、今年は人と関わりたくないんやろ?、

しょっぴ
まぁ、そーやけど、

謎の声
やから叶えたるって言っとんねん、

しょっぴ
な、何でや、

謎の声
やってその面着けてるって事は、"何されても良え" って事やろ?、

しょっぴ
は?、ダメやけど?、何言っとん?、

謎の声
何も知らずに着けてたんかぁ、それな、神様達の奴隷って意味やねん、やからお前は俺の奴隷って事やで 、♡

しょっぴ
はぁ?、んな訳無いやろ、それなら今直ぐ外したるわ!、

先程までなら簡単に外れたが今更外そうとしてももう遅く、幾ら取ろうとしても額に張り付いて取れなくなっていて。
しょっぴ
と、取れへん、何で、お前何したんや、!

謎の声
んふ、なんもしてへんで?、多分俺に会ったからやない?、ちなみにその面、神様に堕とされへんと取れへんから、どーせ道は無いで、

しょっぴ
ゃ、やだッ、こっち来んな、!

謎の声
でも堕とされへんと取れへんしこの静かな所でずっと1人で居るんやで?、

しょっぴ
じゃぁ、元の世界に帰して!、

謎の声
良えけど、明日ら辺にまた迎えくるからなぁ、♡

しょっぴ
来んといて!、

そう叫ぶと元の道に戻っていて、ガヤガヤと人の声や足音、屋台の音がして先程の静かさが嘘の様になくなり。
しょっぴ
も、戻った、ぁ、神輿、急がへんと!、
