na.side
春休みが終わる頃、皆が進級したと同時に自分も家の事情で引越しをすることになった。梅ノ葉学園から姉妹校の桃ノ花学園への転校となった。どちらもバラ科の、植物らしく自分でも最初こそ共通点が分からなかったが入学式の時校長が言っていたことから1つ学びを得た。
親と手続きの際何度も見た学校の建物。実は1人で来たのは今日で初めてで胸が張り裂けそうなくらい早く動く。緊張で倒れそうっ!
建物の家は白と言うより、ほんのり桃色がかった色がどことなく可愛く、一見女子校のように見えなくもないが共通校である。鞄を持つ手に力をギュと入れて唇をキュっと閉じ、戦場に行くが如く職員室へ向かった。
職員室へ向かう際、校庭から朝練の発声練習が聞こえる。新学期に合わせて引越しをしたとはいえ、みんなとは1週間も遅れての登校だからやっぱり緊張するな。もう友達のグループは完成しちゃってるだろうし……!はっ!?もしかしてボッチ生活になるんかな?え、いやや……!
せめて1人仲のいい友人が出来ることを願いながら職員室の扉をノックし担任の先生を呼べば駆け足で向かって
先生
と明るい笑顔を向けてくれた。
どこかおっとりとした女性は私のクラスの担任。三つ編みに丸眼鏡をかけた女性は最初保健室に居そう……。と偏見を持っていたし、クラスを持っていたとして受け持ちの教科は国語とか家庭科かな〜、なんて思っていたのにどうやら体育の担当らしい。人って見た目やないんやな。って改めて理解した。
先生
のあ
先生
2-Aと書かれた学級表札がある。どこか、騒がしかったクラスが、静かになり中から先生の「入ってきてください」という声を聞き、意を決して教室へと入る。
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のあ
のあ
のあ
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