テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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枯れる前の夏、最期は優しい香りで

第10話 - ｢不滅｣の加護

401

2023年08月10日

#テノコン2023夏

#ファンタジー

#一次創作

orange

銀木犀

さて…

銀木犀

(不葉の所に帰りますか)

銀木犀

……

銀木犀

(不葉、最近元気そうで良かったな)

銀木犀

(初めて会った時はとんでもない人間不信だったけど…)

銀木犀

(……？)

銀木犀

(どうして不葉の精神は回復したんだ？)

銀木犀

(よく考えれば自力で立ち直ったとしか言い様がない)

銀木犀

(……私に対する態度も、あの日でガラリと変わった)

銀木犀

……なんでだ？

銀木犀

……

銀木犀

(わかんない)

銀木犀

(不葉の精神が回復した理由が)

銀木犀

(例の召喚をあの日で辞めたから？)

銀木犀

(その日に漬け込んだのが私だったから？)

銀木犀

(……だめだ)

銀木犀

(全然分かんねぇな…)

銀木犀

……はぁ

銀木犀

(考えるの辞めよ)

銀木犀

(もう不葉の部屋に着いたし)

銀木犀

……

銀木犀

不葉、入るよ〜

不葉

うん

銀木犀

やっほ〜って…

月華

こんにちは

銀木犀

やほ〜

銀木犀

すれ違いで入ってきたの？

不葉

まぁそんな感じ

銀木犀

あ、そうだ

銀木犀

この前の誠実なメイドちゃんと話してきたよ

月華

あぁ

月華

雪華の事ですか？

銀木犀

そうそう！

銀木犀

つかやっぱ名前知っていて黙ってたんだ

月華

自分から自己紹介する方がいいかなと

月華

世の中には他人に紹介されるのが嫌な人もいますから

銀木犀

配慮の鬼って呼んでいい？

月華

辞めてください

銀木犀

あら辛辣

銀木犀

で？何話してたの？

月華

散歩にでも行こうかなと

銀木犀

…この前行ったよね？

銀木犀

夜に

月華

陽の光を浴びるのが目的です

不葉

植物は太陽の加護を得ないと

不葉

でしょ？

銀木犀

…よく覚えていたね

銀木犀

もう今から行くの？

月華

いえ、1番太陽を浴びれる時間にしようかなと

銀木犀

じゃあお昼食べたら外行くね

銀木犀

どこ行くとか決まってるの？

月華

先日神祖様が行った花畑に行こうかなと

銀木犀

あ〜あそこね

銀木犀

というかなんで行ったの知ってるの？

月華

花が数本折られていたという報告を受けていますから

銀木犀

……えへ

月華

別に神祖様なので大丈夫ですよ

銀木犀

よかった〜

銀木犀

んじゃ、私は不葉の部屋で時間潰そうかな

月華

私はお昼作ってきます

銀木犀

ね〜不葉なにする〜？

不葉

えぇ…

不葉

僕に聞くの…？

銀木犀

あ、居た居た

銀木犀

月華〜

月華

あ、こちらです

不葉

はぁ…はぁ…

月華

えっ！？どうされたのですか！？

銀木犀

いや…それが…

銀木犀

道中不葉が大量のメイドに捕まって…

月華

神祖様が居ながら！？

銀木犀

いや、私が忘れ物して取りに戻っている瞬間をつかれた

銀木犀

完全に不覚だったね

月華

私達の城は戦場かなにかですか…？

不葉

は…はやく

不葉

早く人のいない所行こう…

月華

了解しました

月華

早速向かいますか

月華

ここですよ

不葉

うわ〜！！！

不葉

めっちゃ綺麗！！

不葉

凄いたくさん種類がある！

月華

どうです？正真正銘本物の太陽は

不葉

部屋の中で感じる時よりあったかい！！

不葉

すご〜い！！

月華

あっ不葉様…

月華

…まぁ、いいか

月華

…それで

月華

何故黙っているのですか？

月華

神祖様

銀木犀

…いや

銀木犀

ただ懐かしい記憶を思い出していてね

月華

へぇ…

月華

どんな記憶なのですか？

銀木犀

…昔、ある友人と言い争いになった時の

銀木犀

そんな…記憶

月華

…そうですか

彩華

…はぁ

彩華

また失敗…

銀木犀

…まだやってるの？それ

彩華

…銀木犀

彩華

そうに決まってるでしょ

彩華

この術は成功するはずなのだから

銀木犀

…人間を辞めるって聞こえるのだけど？

彩華

｢神の使い｣なんて名前背負っている時点で人間は辞めてるよ

彩華

それにこれは私が｢自然の神の使い｣だから出来るはずの術なの

彩華

…いずれ、子供の役に立つはずだから

銀木犀

だからって…

銀木犀

植物と同じ性質に切り替えるのは無理があるよ

銀木犀

それこそ身体の中を清気で満たして空間ごと術で消さない限り無理でしょ

銀木犀

あっ……

彩華

…なるほど

彩華

そうすれば良かったのか…

銀木犀

…私は君に助言をしに来た訳じゃないんだけど！！

銀木犀

そもそもその術の開発をやめろって何度っ…

彩華

銀木犀

…なに

彩華

…心配してくれてありがとうね

銀木犀

…してないよ

彩華

これは、私の子供なら使えるはずだから

彩華

子供達をどんな恐怖が襲うか分からない

彩華

用心するに越したことはないでしょ？

銀木犀

…よく言うね

銀木犀

もういい、勝手にしてれば？

銀木犀

死なれても困るし、回復術くらいなら使ってあげるよ

彩華

…ほんと、優しいね

銀木犀

勝手に言ってろ

銀木犀

……彩華

月華

？

不葉

見て！銀木犀！

不葉

お花！

銀木犀

…うん？

不葉

何ぼーっとしてるの？

不葉

お花だってば！

銀木犀

え、あぁ…

銀木犀

私にくれるの？

不葉

もちろん！

不葉

ね？綺麗でしょ？

銀木犀

うん、ありがとう

不葉

…なにをボーッとしていたの？

銀木犀

…いや、友人と言い争ったことを思い出してね

不葉

へ〜

不葉

銀木犀でも言い争う人居たんだ

銀木犀

とんでもない侮辱じゃない？それ

不葉

いや？そんなことないよ

銀木犀

……？

銀木犀

…！

銀木犀

あ！不葉私のあげたハンドクリーム使ってくれているんだ！

不葉

そりゃ使うよ…

銀木犀

ね！？見た月華！

不葉

…月華さん？

銀木犀

……？

月華

(あの花…)

月華

(折られた時と少しも変わらない色を保っている)

月華

(何故)

月華

(何故消したずの不葉様の力が消えてない…？)

月華

(もしかして…)

月華

(太陽の加護を得て魂に刻まれた不葉様独自の加護が無意識の内に発動した？)

月華

(……これが)

月華

｢不滅｣の加護…？

第11話･女王の狂愛

枯れる前の夏、最期は優しい香りで

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確かに自己紹介は自分を紹介するわけだから他人が紹介するのはちょっと違うよね……！！ってゆーか、銀木犀さん……w忘れ物をした挙句、不葉さんを一人にさせて……wでも、そーゆーところが銀木犀さんらしいなあ、って思う😌💭 あ、彩華さん……！！銀木犀さんが言い争いをした方は彩華さんだったんだ……！！でも、言い争いをしてる時も2人とも少し楽しそうに見える👀✨ 太陽の加護を得て不葉さんの加護が

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