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良い眺めだね、お母さん

お母さん

そうだね

今日は、県外の少し大きな 山に登山に来ている。

まだ幼い僕のために 道幅が広くて安全な山をえらんでくれたのだ。

この日は、途中まで登って 道が急になったら帰るつもりだった。

お母さん

おしっこ…

お母さん

あとちょっとだから

お母さん

我慢してね

さっきいっぱいジュース飲んだから

むり

僕向こうでしてくる!

僕は指を指した茂みの方向に 急いで走っていった。

お母さん

ちょっとケンジ!

お母さん

まちなさいよ

お母さん

そっちは危ないわよー

大丈夫!

僕は更に奥へと進んだ。

ズルッ

痛い!

小さな坂から滑り落ちただけであったが、まだ幼い僕にとっては大きな坂だった。

お母さ…

急に眠たくなった。

意識が遠のく。

お母さんの声が聞こえなくなり、 目の前が真っ暗になっていった。

⁇⁇

起きたか?

⁇⁇

目が覚めたようだな

…⁈

仰向けの状態で寝かせられている?

洞窟の中?

暗くてほとんど何も見えない。

人の声がする。

複数人だ。

⁇⁇

君、落ちた時のことは覚えているかい?

ぼ、僕に言ってるんですか?

⁇⁇

そうだよ、君だよ

ここはどこ?

あなたたちは誰?

⁇⁇

私たちか

連れ去り族A

連れ去り族って呼ばれてるね

連れ去り族?

連れ去り族A

ああ

連れ去り族A

私たちは仲間を欲しているんだ

連れ去り族A

そのためにこの山に迷い込んだ人を洞窟に連れ込んでいるだけなのに…

連れ去り族A

連れ去り族なんて、人聞きの悪い

僕を誘拐したの?

連れ去り族B

誘拐なんかじゃ無いよ

また別の男が喋り出した。

連れ去り族B

仲間を増やすんだ

仲間?

連れ去り族B

世界の平和のために

意味がわからないよ

連れ去り族A

いずれ分かるさ

(そうだ!お母さん!)

スマホが…無い?

お母さんは?

連れ去り族A

知らないね

僕、山登りしてたんだけど

坂で滑っちゃって

意識失って

連れ去り族A

私たちが連れてきた

お母さん

ケンジ?

お母さん

ケンジ?

お母さん

どこにいるの?

お母さん

ケンジ?無事なの?

お母さん

応答なし

応答なし

お母さん

返事してよ

お母さん

お願い…

僕、お母さんの所に行く

家に帰る!

連れ去り族A

それは出来ないね

なんで?

連れ去り族A

君はもうお母さんには会えないよ

どうして?

お母さんを殺したのか?

連れ去り族A

殺してなんか無いよ

じゃあどうして?

連れ去り族A

さあね

教えろよ!

連れ去り族A

洞窟には扉があるんだ

連れ去り族A

その扉はボスじゃなきゃ開けられないよ

数年後…

連れ去り族A

昨日連れ込んだやつに状況を説明してこい

連れ去り族A

酷く混乱してるからな

わかったよ

それにしても大きな組織になったものだ

連れ去り族A

薬のおかげかな

だろうね

その薬を注射器で打った瞬間に、彼らの記憶は改ざんされて

我々に都合の良いようになるからなぁ

もしかしたらお前も注射を打たれたのかもよ?

連れ去り族A

怖いこと言うなよ

連れ去り族A

俺らは30年前からここにいるだろ笑

ごめん笑

話が逸れた

注射打ってくるよ

連れ去り族A

今回連れてきたやつ

連れ去り族A

女だったな?

ああ

息子は何処だー?とか言って

叫んでる

連れ去り族A

息子が我々に連れ込まれたのかもね

かわいそうに

息子は何処だー!

我々は

連れ去り族だよ

自分の記憶って

本物何でしょうか?

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