テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
86
3,023
491
鱈たら(主)
鱈たら(主)
死海とは、 世界でいちばん塩分濃度の高い海。 人は沈むことができず、どれほど力を抜いても、水面へと押し戻される。 まるで、この海だけが「まだ終わるな」と囁いているように。 生きることを望まない者さえ、優しく、残酷に浮かべてしまう。 だからだろうか。 この海は昔から、どこか悲しみを抱えた人々を惹きつけてきた。 静かで、青くて、美しい。 その穏やかな水面の下には、誰にも言えなかった涙も、忘れたかった記憶も、きっと溶けている。 そして今日もまた、一人の「国」が、その岸辺に立っていた。
死海は静かだった。
世界でいちばん沈めない海。
ここなら…苦しまずに死ねるかな
日本
イタリア
日本
日本は小さく笑い返した
アメリカ
みんなで死ねば怖くない
きっと、そうだ。
日本
イギリス
足を踏み入れる。
わずかな揺らぎが、足をくすぐる
沈めない海。 それでも終わりを願った。
日本
そして僕らは、この死海に溶けた
こんな結末は望んでいなかった。 数ヶ月前
日本
日本
日本
ドイツ
ドイツ
日本
ドイツ
日本
ドイツ
日本
日本
日本
日本
日本
プーー! とクラクションが鳴り響く。
日本
ドッ
…
!…日本…!
おい!おきろ!
日本!!!
日本
ドイツ
アメリカ
知らない天井。
消毒液の匂い。
自分の名前すら思い出せない
日本
アメリカ
日本
イタリア
イギリス
日本
日本
中国
中国
日本
ドイツ
日本
ドイツ
日本
鱈たら(主)
鱈たら(主)
コメント
3件
読了しました。冒頭の死海の描写がとても美しくて、それでいて“沈めない”という皮肉が胸に刺さりました。みんなで死のうとするシーンは静かで切なくて、でも数ヶ月前に戻ってからの日本のハイテンションな感じとのギャップにびっくり。ドイツが「俺がやるから帰れ」って言うところ、めちゃくちゃ優しい…。最後の記憶喪失は衝撃的でした。続きがすごく気になります!