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マフィアパロディ

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マフィアパロディ

12 - Extra Story #1

♥

317

2024年03月20日

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注意

暴力表現あり

番外編です

俺は、女手1つで育った普通の 人間。

俺が物心ついた時から、父は居らず、 母だけが俺の唯一の家族だった。

幼稚園、小学校、中学校にも 行かせてくれて、

美味しいご飯も食べさせてくれた。

……だけど、高校生になってからは 母はよく家を空けた。

Tatuya

母さんー……?

Tatuya

(今日も居ない……最近母さんの顔見てないな、)

Tatuya

……とりあえず、学校行かないと。

だから俺は1人で生活していた。

Tatuya

……ん?

そんな時、1つのメモがある事に 気が付いた。

それは紛れもなく母の字だった。

「〇月〇日に帰ります。」

Tatuya

!、

Tatuya

こんなメモあったんだ、

Tatuya

てか、今週じゃん!?

Tatuya

(やった、母さんに久しぶりに会える、!)

俺は心から嬉しかった。

だからその日は、いつもより 気分が上がっていたのだ。

Tatuya

〜♪

Hikaru

何か良い事でもあったの?

Tatuya

お、照じゃーん!

この背が高くて如何にも漢!って感じの この人は俺の友達の「照」。

高校生になって、初めて出来た 友達だった。

Hikaru

えぇ……何……?

Tatuya

そんな引くなよ!笑

Hikaru

いやだって最近死んでる目してたし……。

Tatuya

酷いな!別に死んでねぇわ!笑

Hikaru

はいはい笑

Hikaru

で、何かあったの?

Tatuya

いやーそれがさ、久々に母さんに会えんのよ!

Hikaru

……え?

Tatuya

?、照どした?

俺が事実を話すと、照は目を丸くして 俺を見た。

Hikaru

いや……は?え、何て?

Tatuya

え、だから……母さんに久々に会えるって……。

Tatuya

(俺何か不味いこと言ったかな、)

Hikaru

はぁ?

Tatuya

え、何……?

Hikaru

お前今までどうやって生活してきたの?

Tatuya

昔貰ってた小遣いとかで頑張ってやりくりしてるけど、

Hikaru

……バイトは?

Tatuya

してない。

Hikaru

……。

照の口は開いたまま塞がる事は 無かった。

Tatuya

……え?

Hikaru

……いや、お前……当たり前かのように淡々と言ってるけど……大丈夫か?

Tatuya

は、何が……。

Hikaru

……。

Hikaru

今日俺の家来い。

Hikaru

てか泊まってけ。

Tatuya

え?いや、何で?

Hikaru

いやお前に拒否権ねぇから。

そう言いながらスマホを取り出し、 ポチポチと何かを打っている。

Tatuya

え、え?

俺は訳が分からず混乱していると。

Hikaru

もう母さんには言っといたから、来いよ?

Tatuya

……えぇ……?

と、強制的に今日は照の家に泊まる 事となった。

Tatuya

お、お邪魔します……。

初めて照の家に来た。

中は綺麗で、リビングへ入ると 照のお母さんが出迎えてくれた。

Hikaru 母

いらっしゃい。貴方が辰哉君ね?

Tatuya

え、あ、はい……。

Hikaru 母

照から話はいつも聞いてます。照と仲良くしてくれてありがとうね。

Tatuya

え、いやそんな!こちらこそ仲良くしてもらってますので……。

Hikaru

母さんそーいうの良いから!夜ご飯よろしくね!

Hikaru 母

はいはい笑

Hikaru

俺の部屋来て。

Tatuya

あ、うん……。

友達の家なんか来るのは久々で、 何故か緊張してしまう。

Tatuya

(落ち着かないな、)

Hikaru

普通に寛いでていいから。

Tatuya

分かった……、

Hikaru

てか、ベッドの用意しないとな……確かここに……。

Tatuya

……ねぇ、照……?

Hikaru

ん?

Tatuya

何で、急に俺を泊めてくれたの?

Hikaru

……ふっかは分かんないかも知れないけど、ふっかの今の生活は普通じゃないよ。

Tatuya

え?

Hikaru

それがふっかの当たり前だけど、普通に子供置いて出ていったりとかしないし。

Hikaru

居ない間も仕送り無しとか有り得ないし。

Tatuya

……そ、そう……?

Hikaru

……普段何食べてんの?

Tatuya

……白米と……野菜切ってドレッシングかけただけのやつ……だけかな……。

Hikaru

だからそんな痩せてんの。

Tatuya

……で、でも、中学生まではちゃんとご飯食ってたし……。

Hikaru

過去を見んな、見るべきなのは今だよ。

Tatuya

……、

Hikaru

次いつ帰ってくんのか知らないけど、1回話しなよ。

Tatuya

え、何を……。

Hikaru

居ない間、どこで何してたか。

Tatuya

……分かった……。

そして、母さんが帰ってくる日 になった。

時刻は午後13時頃、玄関の扉が開く 音がする。

Tatuya

!、

Tatuya

母さん、!

Tatuya 母

……。

Tatuya

母さん、俺ずっと待ってたよ……?

「どこ行ってたのか聞きなよ。」

Tatuya

……どこ、行ってたの……?

Tatuya 母

貴方の為よ。

Tatuya

え?

Tatuya 母

貴方が1人で生活出来るように、お母さんが居なくても頑張れるように私は居なかったの。

Tatuya

……そう、なんだ……。

Tatuya

……分かった、ありがとう母さん。

Tatuya 母

……えぇ。

それからずっと母さんは家に居た。

だけど、母さんは。

バチンッ!!

Tatuya

い"た、っ、

Tatuya 母

これも貴方の為なのよ。

Tatuya 母

社会に出たら、しんどい事もいっぱいあるでしょ?

Tatuya 母

それを耐える為なの。

Tatuya

……うん、

Tatuya

分かった。

俺の為だ、って言って、毎日 俺を殴ったり蹴ったりしていた。

俺はそれが当たり前なんだって 思ったから、受け入れた。

Tatuya

おはよ照ー!

Hikaru

おはよ……って、お前暑くねぇの?

Tatuya

え?

Tatuya

いや暑いけど……。

Hikaru

いや何で長袖なの?

Tatuya

あー……気分?

Tatuya

あんま肌焼けたくないし。

Hikaru

熱中症なるぞ……。

実は母さんに「長袖を着ろ」と 言われていた。

だけど、それを周りには言うなって 言われたから俺は嘘をつき続けた。

そしてあの日、俺は照を助けて 海に溺れた。

気が付けば、俺は知らない所に居て、 知らない人に拾われた。

「だ、大丈夫か君!?」

Tatuya

……?、

Tatuya

はい……、

「とりあえず、家に来なさい。そんな怪我だらけで帰せない。」

Tatuya

……分かりました……。

俺を保護してくれた人はマフィアの 人間で、突然入った俺を周りの人は よくしてくれた。

……そして。

???

深澤君。

Tatuya

……はい。

???

今日から君は、このマフィアを引き継いで、1番上の者として動いてもらうよ。

Tatuya

分かりました。

Tatuya

お任せ下さい。

俺は、1番若い者としてボスとなった。

育ててくれたこの人を離れ、 俺は1人で。

Tatuya

(……母さん、また会えるかな。)

そんな事を、心に願って。

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