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お風呂から上がると、入る前はリビングにいたはずの彼がいなかった。先に寝室に行ったらしい。
きっとベッドに寝転んでゲームでもしてるんだろうな。
軽くほてりを冷ましてから、寝室に向かった。
寝室に入ると、まるくて小さな頭がゆらゆらと揺れているのが目に入る。
彼は予想通り、うつ伏せに寝転んでゲームをしていた。
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何をしているかなんて後ろ姿でわかってるけど、適当に話しかけながら隣に入り込む。
しばらく彼のゲームを眺めて、いや、ゲームをする彼を眺めて、の方が正しいかもしれない。
時々会話をしながら、彼がゲームを操作して、俺が眺めて。そうして、何十分が過ぎ、区切りのいいところで彼はゲームを辞めた。
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彼が布団に入り直す。 もぞもぞと動いてから、定位置に収まった。
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いつも通り、大して中身のない会話をだらだらする時間。この時間が結構好きだ。
ゲームをしている時も、お出かけしている時も好きだけど、こういう時間は、特別な感じがする。
ゲームやお出かけは友達とだってできるけど、一日の終わり、何でもない会話を幸せに感じることが出来るこの時間は、この世でたった一人いむくんとしか過ごせない時間だと思う。
お風呂に入ったって取れない全身の疲れが、ゆっくり解けていくような、そんな感じ。
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おかしくなって、二人でくすっと笑い合う。
そうやってぽつぽつ会話をしてるうちに、だんだんいむくんがうつらうつらとしてくる。目がとろんとなって、完全に眠い時の顔。
眠い時のいむくんは素直だ。うとうとしているいむくんが可愛くて、頭を撫でたくなった。今なら許してくれるかなあ、なんて、綺麗な髪に手を伸ばす。
髪に指を通したり、優しく撫でてみたり。
すると、頑張って開けようとしていた瞼が、ゆっくり閉じられていき、落ち着いたような顔をするから、胸がぎゅぅーっとなる。
なんでこんな可愛ええんや。この顔を見れるのも、こんな素直なところを見られるのも、俺だけ。
嬉しさと可愛さを噛み締めながら頭を撫でていると、突然、ハッとしたように瞼が薄ら開き、不服そうに眉間にしわを寄せながらふるふると頭を振った。
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……………うん。 あー今の録音しておけばよかった。あまりの素直さに動揺してしまう。こんな可愛いんよ、素直な時も。
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ちょっとからかってみれば、力の入っていない足で脛を蹴られる。蹴られると言うよりも、こつん、と当てられた感じだ。
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最後には瞼を閉じて、こくりと頷いたいむくんが、猫みたいで可愛いなあと思った。
ベッド横のライトを消して、寝る体勢を整える。暗闇の中、伏せられた瞼を飾る長いまつ毛に目が引き寄せられる。
彼の寝顔を見ると、いつも、その美しさに見とれてしまう。何年経っても、この顔は綺麗だと思う。
整った寝息が聞こえてきて、俺も瞼を閉じ、ようとした。瞼を閉じ終わる前に視界を揺らした、薄い唇。
閉じようとした瞼が開いてしまい、今度は唇に心が惹き付けられる。無防備ないむくんに我慢出来なくなって、バレないように、そーっと、唇の端に自身の唇で触れた。ちょっとした背徳感に口角が上がり、満足気に瞼を閉じた。
今日は特によく眠れそうだ。
コメント
3件
雰囲気が好きすぎます🥰
はいだ！ モチベ、めちゃ上がりました☆ 課題の進みはZERO〜。ですがね｡((( なんか…お泊まり会とかでありそう🙄
いや最高すぎる✨✨✨ ウトウトしてる-hotoke-くん実際で見てみたいなぁ！！ 初兎君もからかったりとかしてて可愛い😍😍 2人とも可愛すぎる(*^^*) 次のお話も楽しみに待ってます🎶
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