結局1ヶ月経ったが、
お母さんは帰らなかった。
Colo
百々くん…まだ頭痛?
Sato
…ごめんなさい。
百々くんは二週間以上の間ベッドから動けてない。
ピピッピピッ))
Colo
あ、買い物いかないと。
Sato
んぇ、やだぁ…
Sato
行かないで…
Colo
…ごめん。
僕がこの家にいる条件。
百々くんの介護と
家事の手伝い。
Colo
行ってきます。
Sato
…早く帰ってきてよ?
百々くんはそっと僕の手を握った。
熱い、百々くんの手。
Colo
行ってくるね。
僕はズボンのポケットにニ千円と、
百々くんに初めて会った日にもらった
平成5年の五百円玉を握りしめる。
大切な、宝物。
Colo
よし、早く帰って百々くんに渡そう。
渡されたお金の残りは僕のおこづかいになる。
今日はおつりが多かったため
前のデパートに行き、あのアロマを購入したのだ。
Colo
喜んでくれるかな…
あの時は僕の都合で酷いことをしてしまった。
そのお詫びでもある。
ねぇ、ボク?
Colo
…どうかしましたか?
急いでるのに。
君のお母さんが病院に運ばれたんだ
Colo
僕にお母さんはいない!
僕は鞄を抱き締め走り出した。
ちょっと、逃げないでよ。
Colo
やめてください!離して!
あっさりと僕の腕を掴んだ。
君のお友達が向こうで…
Colo
嘘だ!離して!離してください!
そんなとこ言わないで、
ほら!この飴玉、旨いぞ
そういい僕の口のなかに飴玉をねじ込んだ。
Colo
ん、…い、いやぁ…
頭をガツンと殴られたような痛みが走る。
同時に意識はなくなった。







