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ガチャ…(玄関
黄_
翠_
玄関を開けると、弟が出迎えてくれていた
その日も俺らは部屋で歌の練習をする。
みこちゃんは この時だけはとても楽しそうに笑ってくれてる。
声を張り上げて楽しそうに歌っていた。
黄_
翠_
黄_
翠_
黄_
ほんの少しずつでも夢へ向かって歩いてる感覚が
俺らに自信をくれていた。
しかし、
父
扉を開けると同時に聞こえた父の低い声に
空気が変わった。
咄嗟にみこちゃんの前に立ったが、 父の怒りは止まらなかった。
父
父
父
翠_
父
父
父
バチンッッッ
黄_
怒鳴り声と同時に痛々しい音が響いた
みこちゃんは一瞬唖然としていたが、 次の瞬間にはよろけて床に座り込んでしまった
翠_
叫ぶように間に入ったが、
父は構わず罵倒を吐き捨てて、部屋を出ていった
それが全ての始まりだった
翌日からみこちゃんへの暴力が当たり前になった。
母までもが
母
母
とみこちゃんだけに冷たく言った。
俺はただ見ることしか出来なかった
みこちゃんは何も言わなかった。
ただ暴力を振るわれる度に
体を小さく丸め、痛みにこらえるように 唇をかみしめていた
翠_
翠_
翠_
ある日の帰り道
すちの親友が何気なく口にした言葉が
引き金になった。
兄の親友
兄の親友
その瞬間すちの中で何かが切れた
翠_
翠_
兄の親友
我慢出来ず掴みかかるように言い返して
結果、親友との関係は壊れてしまった。
友達を作るのが苦手で、
1番の親友と離れてしまったため
家でも、学校でも、楽しい居場所は無くなった
頼れる人が居なくなった。
兄のくせに弟を守れない自分に腹が立った。
誰にも声が届かない暗闇の中で、
すちの心は限界をむかえていた。
その夕方
家の近くの川沿いの橋へ向かった
手すりに手をかけ、 夕陽がゆっくり沈んでいくのを見ていた。
川の流れは飛び降りれば すぐに溺れるだろう、それくらい激しかった
翠_
翠_
翠_
この声は家にいるみこちゃんには届かないが 最後の別れを告げて 手すりを乗り越えようとしたその時
???
振り向くと4人の男の子達が走ってきていた。