紬
はぁーあ…
また不合格
紬
次のに賭けるしかない…
そう、次のオーディションで 応募しているのは最後なのだ
紬
もぉ〜〜なんでだよぉ…
紬
頑張ったのに…!
母
あら?どうしたの紬
紬
…落ちた
母
そうなの…でも、次があるわ。次に向けて頑張るのよ
紬
わかってる…
湊
よし、じゃあお兄ちゃんがマカロン作ってやろう!
紬
マカロンって…笑
紬
てか、なんで食べ物でご機嫌とるの笑私子供じゃないんだけど?笑
憂鬱な気持ちも、そうこうしてたら晴れてきた
のに
湊
ははは…
紬
?
母
湊?
湊
……
ドサッッ
紬
え……?
母
湊ッ、!?
お兄ちゃんが
湊
…
母
紬っ、救急車!!
紬
う、うんっ、!
倒れた
父
湊!!しっかりしろ!
湊
…ッ……
苦しそうだった
紬
そんな……なんで、
母
紬…
紬
私のせいだ…
紬
私があの時、不幸になればなんて思っちゃったから…
私のせいでこうなったのだ
母
紬っ、違うわ。貴方のせいじゃない。
紬
お兄ちゃん…ッ
母
きっと大丈夫よ
涙が止まらない
後悔しかなかった。
湊
……
紬
…お兄ちゃん、
私は、 ずっとお兄ちゃんの手を握っていた
紬
……
湊
なに…してんの……?
紬
え……?
湊
オー…ディションは…?
紬
そんな、こんな状況で…
湊
まだ……間に合う
紬
…っ、ポロポロ
湊
…頑張れ
酸素マスクをつけたお兄ちゃんは いつもの柔和な笑顔で、私を応援した
あれから私は、 最後のチャンスだったオーディションに
合格した
紬
やったぁぁあーーー!!!
母
すごいじゃない紬!!
紬
うんっ!
けれど
紬
……
私はずっと、空を眺めていた
母
紬
紬
ん…?
母
これ、湊から。
柔らかな微笑みで、紙をくれる。
そこには、
頑張れ!
とだけ書かれていた
紬
…っ!
湊の字だ
紬
うぅ…ッポロポロ
泣きすぎて出なくなったはずの涙が 久しぶりにまた零れた
母
大丈夫、お兄ちゃんもちゃんと、見てくれてるわ
そういって母は私の背中を優しく撫でる
大好きな兄の柔和な笑顔や温かさは きっと母に似たのだろう
母
さ、家に戻りましょ。
紬
うん…ッ…
終始私はずっと泣いていた
紬
(お兄ちゃんは、言ってくれた)
紬
(私にはちゃんと)
努力する才能がある
𝑭𝒊𝒏.
ここまで見て下さり ありがとうございました!
長らく物語を作っていませんでしたので 質は落ちていると思います…笑 リハビリとして書いてみました!
これからゆっくりと おもしろい話を作っていけたらと思います!
何卒よろしくお願いいたします!
それではまたお会いしましょ!