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3 - 君がきえた星空の下でまた

♥

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2022年04月02日

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ー美咲へー

君が消えてもう、一年の月日が立ちます

今さら手紙なんて書いても 無駄だと思うけど

それでも君を諦められないんだ

許してくれ

こんな僕を許してくれ

返事でもきれたら嬉しい

ー陽太よりー

手紙を握りしめて行った先は

君がきえた星空の下

陽太

カサカサ

陽太

ここに置いとくか

陽太

はは

陽太

自分でも呆れるな

陽太

こんな手紙なんて意味がないのに

それでも体が先に動いたのは何故だろう

べつに期待はしていない

でも

それでも諦められない

陽太

じゃあな

その一言を告げて俺は去った

次の日も俺はここへ来た

陽太

カサカサ

陽太

あった

陽太

って

陽太

返事なんてくるわけないか

ポト

そこに落ちたのは一通の手紙

陽太

なんだ、これ

手紙を手に取り開くと

そこにはあることが書いてあった

ー陽太へー

私がきえてもう 一年の月日が立つんだね

私も今さら手紙なんて 意味がないと思うけど

それでも私は

あなたを愛しているからね

ー美咲よりー

陽太

陽太

なんだよ、これ

いつの間にか美咲からの手紙は 涙で滲んでいた

陽太

今さら

陽太

なんで、今さら

手紙にはまるで美咲が この世に存在するかのように

俺が書いた手紙について返事をした

それからも俺は手紙を書き続けた

ー美咲へー

俺も愛している

たとえ君がどこにいようと

いつまでも愛している

ー陽太よりー

ー陽太へー

ありがとう

こんな私を愛してくれて

私だって今まで1日たりとも

あなたを忘れたことはないわ

そしてこれからも

ー美咲よりー

陽太

カサカサ

陽太

あった

その日も俺はここに来て

手紙を探していた

ふと思った

きえたはずの美咲が

どうして今さら手紙なんて、と

だから気まぐれで

少し待ってみることにした

陽太

さむ~

陽太

にしても今日は星が綺麗だな~

ガサガサ

陽太

ガサガサと音がして

覗きこんでいると

そこにいたのは美咲の親友の優奈だった

陽太

どうして優奈が

優奈

どこかな

優奈

あった

優奈

優奈

ふふふ

優奈

ほんと美咲は愛されてるね~

優奈

さーてと

優奈

かえ

陽太

まって!

優奈

え?

優奈

陽太

優奈

どうしてここに

陽太

そっちこそ

陽太

どういう意味だよ!

優奈

優奈

陽太

優奈

最後まで聞いてくれる?

陽太

あぁ

優奈

実はね

優奈

美咲に頼まれたの

優奈

私がきえたら

優奈

陽太に手紙を渡してくれって

優奈

だから美咲のかわりに

優奈

私が手紙を置いたの

優奈

美咲ね

優奈

すごいんだよ

優奈

陽太はこんなこと書くかな~

優奈

ってさ

優奈

ほんと、美咲は陽太を愛してたんだよ

優奈

ごめんね陽太

優奈

今まで黙っていて

優奈

あとね

優奈

美咲を愛してくれて

優奈

ありがとう

陽太

突然のことで訳が分からなくなって

俺の頭が混乱しているうちに

優奈は去っていった

次の日には優奈からあるものを渡された

優奈

はい

優奈

これ

優奈

美咲が陽太へ書いた手紙

陽太

こんなに?

優奈

うん

優奈

だから、読んであげて

手紙をめくると

そこにはずらりと 美咲の字がならんでいた

ー陽太へー

あなたに出会えてよかった

君に出会って幸せの意味をしったんだ

うれしいも、楽しいも、嫉妬やせつなさも全部あなたが教えてくれた

あなたが笑ってくれるなら私は幸せだよ

好きになってくれてありがとう

大好き

愛してる

ー美咲よりー

陽太

陽太

ポロポロ

陽太

美咲

陽太

ありがとう

陽太

本当にありがとう

その日から俺と優奈は

美咲の話をするようになった

突然のことだった

優奈

陽太

陽太

なんだ?

優奈

私さ

優奈

美咲の分だけ陽太を幸せにしたいの

陽太

はぁ?

陽太

どういうこ…

優奈

チュ

陽太

な!

そして

君がきえた星空の下でまた

新しい出会いが始まった

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