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翌日/朝
璃央は教室の隅で、窓の外を見ていた
昨日のことを、考えないようにしているつもりで
――無理だった
璃央
抑制剤のケースをポケットの中で握る
璃央
鏡夜
耳元で声がして、璃央は肩を跳ねさせた
璃央
鏡夜
璃央
鏡夜は隣の席に腰を下ろす
いつもは女子に囲まれているはずなのに、今日はここだ
モブ女子
鏡夜
璃央
チャイムが鳴る
教師
椅子を引く音が一斉に響く中、璃央は静かに立ち上がった
璃央
ノートを閉じた瞬間――
肘に、軽く何かが触れた
璃央
鏡夜
謝りながらも、鏡夜は距離を取らない
鏡夜
璃央
鏡夜
意味がわからない
璃央は睨みつけるが、鏡夜はどこまでも軽い顔をしている
人の流れに乗って歩く
なのに、やけに近い
璃央
すれ違うクラスメイトが、ちらりとこちらを見る
モブ
璃央は思わず歩幅を早める
鏡夜
璃央
鏡夜
階段の踊り場
人が少なくなって、空気が変わる
璃央は手すりに触れ、軽く息を整える
鏡夜
璃央
鏡夜は答えない
代わりに、視線を逸らした
その一瞬の沈黙が、やけに優しくて、怖い
鏡夜
呼吸が浅い
動きが、少し遅れる
それに
鏡夜
確信は、昨日の時点でほぼあった
今日で、決定的になった
鏡夜
本人がどれだけ隠しても、俺からは、わかる
でも――
鏡夜
言った瞬間、あいつは全部閉じる
鏡夜は、わざと軽い声を出す
鏡夜
璃央
鏡夜
璃央が、ぴたりと止まる
璃央
鏡夜
一歩、近づく
触れない。触れない距離
鏡夜
璃央
璃央の目が、揺れる
誰かにそう言われたことが、今までなかったみたいに
璃央は、何も言えなくなった
鏡夜
鏡夜