青葉城西女監督

結局誰も手伝ってくれなく、1人で片付けたあたしは

コーチと監督と飲みに来ていた

この時彼女は思った

この人たちは本当にチームへの勝ちに選手を導きたい

本気…なんだな

中途半端で始めたこの仕事

きちんとやりきって、少しでもあのチームで多くの試合を

乾杯ー！

ピピピッピピピッ

少し半眠り状態だったが、その小刻みで甲高い音で目が冴える

それに監督が応答する

そう言って監督は居酒屋を後にした

俺が視線を流した先には

すやすや座布団で眠っている彼女がいた

何度か揺さぶってみたものの、特に起きる素振りはなかった

彼の長い帰り道が始める

俺は今こいつをおぶって歩いていた

恋愛漫画のドキドキ展開でもないし、夢小説設定みたいにこいつ軽くもないし

しかもお互い酔っていた

ダメだ。耳元からすうすう寝息が聞こえる

なんだかんだ言って結局送る溝口貞幸31歳独身の帰り道だった

月明かりの夜青葉城西ジャージを着た彼は

少し不敵な笑みを浮かべていた