テラーノベル
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アイナ
黒布が瞼に貼りつく感覚。ホチキスの針が、まだ熱い。痛みと混乱で、思考は真っ白になっていた。
レイ
アイナ
アイナは泣き叫びながら手探りで辺りを探る。しかし、そこにあるのは冷たい床と足枷の鎖の音だけ。
レイ
ユウト
アイナ
だが、それは過去に録音された声。レイの手にあるリモコンのスイッチひとつで流されているに過ぎない。
レイ
アイナ
レイ
ゴトンと音がして何かがアイナの膝の上に置かれる。熱い。いや、熱すぎる。
アイナ
鉄板のような何かがアイナの皮膚を焼いていた。目が見えない分、痛覚は容赦なく全身に突き刺さる。
レイ
アイナ
レイ
アイナ
そのときアイナの目元から、ひとすじの血混じりの涙が流れた。
見えない世界に閉じ込められた少女に希望は無い。
レイは静かにその顔を見つめていた。 そして、そっと耳元でつぶやいた。
レイ
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