チリンチリンと鳴らす鈴の音
風が吹くと優しく頬を撫でられる
夏に感謝を伝え冬にこれからを願う時
甲斐田晴
剣持刀也
甲斐田晴
こんなの無かったですから!
加賀美ハヤト
あるんですか?
長尾景
結構曖昧っすねぇ
長尾景
不破湊
弦月藤士郎
甲斐田晴
お祭り特有の懐かしい香りが 僕の好奇心を掻き立てる
何かに集中すると周りが見えなくなる僕は 長尾と弦月から1人行動を禁止されている
甲斐田晴
そうは思いつつも 周りの屋台に1つずつ目をやる
くじ引き
輪投げ
射的
金魚すくい
大人も子供も関係無く和気あいあいと 笑い合う声が耳に入る
甲斐田晴
剣持刀也
あそこの射的やりたい
甲斐田晴
一緒にやりましょうか!
長尾景
甲斐田晴
長尾景
甲斐田晴
パンッ!
剣持刀也
剣持刀也
甲斐田晴
甲斐田意外とエイムいいので!
剣持刀也
悲しくないの?
甲斐田晴
これ景品だよ!
甲斐田晴
僕が貰った景品は3つだった
1つはドロップ缶
2つはお面
3つがビー玉だった
甲斐田晴
ビー玉は済んだ碧色で 僕の瞳くらいでちょっと大きめっだった
剣持刀也
僕1つも取れてないや
甲斐田晴
カランカランッ
甲斐田晴
剣持刀也
僕はドロップ缶の中から雨を1つ取り出した
何味かは分からないが オレンジ色なので恐らく蜜柑味だろう
甲斐田晴
剣持刀也
甲斐田晴
珍しい
もちさんが素直に感謝を述べるとは
そう思って彼の瞳をじっと見ていると おデコにデコピンをかまされる
甲斐田晴
剣持刀也
気持ちわりぃ…
甲斐田晴
剣持刀也
甲斐田晴
剣持刀也
甲斐田晴
そう言って彼は前を向いた
髪の隙間から赤い耳が見えていた
甲斐田晴
剣持刀也
甲斐田晴
甲斐田晴
駆け足で彼の前に出て また彼の腕を引っ張る
剣持刀也
甲斐田晴
甲斐田晴
剣持刀也
多分あと30分後くらい?
甲斐田晴
剣持刀也
甲斐田晴
甲斐田晴
加賀美ハヤト
甲斐田晴
剣持刀也
不破湊
もちさんもああいうの好き?
剣持刀也
ビーッ!ビーッ!
甲斐田晴
影ノ者の出現を確認!
直ちに現場へ!
甲斐田晴
甲斐田晴
不破湊
キャーッッ!!!
甲斐田晴
耳を、心を、引き裂く様な悲鳴
デバイスに映し出された場所
甲斐田晴
影ノ者
影ノ者
長尾景
弦月藤士郎
弦月藤士郎
長尾景
警報の後に鳴り響いた悲鳴と呻き声
そこに駆けつけて見れば既に何人かが ただの肉塊となっていた
コイツが平均以上なのか、以下なのか
そもそもどうやって殺すのか
どうやって殺されるのかも分からない
だけど
ここで逃げるのは 長尾家の家に泥を塗ってしまう
長尾景
長尾景
弦月藤士郎
長尾景
弦月藤士郎
弦月藤士郎
長尾景
タッタッタッ…
長尾景
刀を手に取る
シャキンッという音をたてて 空気を切り裂く
影ノ者
長尾景
長尾景