テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

天月 芦愛

『そう、ステラフェス。』

天月 芦愛

『2人は覚えてる?』

天月 芦愛

『私達、ステラフェスを目指してバンド組んだってこと。』

一之瀬 理鈴

そういえばそうだったかも……?

天音 ゆい

ちゃんと覚えてる。

天音 ゆい

……それで?

天音 ゆい

そのステラフェスからライブに出ないかって話が来たの?

天月 芦愛

『うん。』

天月 芦愛

『さっきも言ったけど、私達が今回誘われたのはステラフェスのルーキーステージ。』

天月 芦愛

『結成から3年以内のバンドが集まってるんだよ。』

天月 芦愛

『……MIRAGEやWonder・Undergroundみたいなね。』

一之瀬 理鈴

なるほど……。

一之瀬 理鈴

その2つのバンドも出るってことだよね?

天月 芦愛

『うん。』

天月 芦愛

『まだ分からないけど、それはほとんど確定してる。』

天月 芦愛

『とりあえずそれを連絡したくて。』

天月 芦愛

『それじゃあ2人とも、学校頑張ってね。
テストも近いらしいし。』

一之瀬 理鈴

うん。ありがとう、天月さん。

プツッ……

芦愛が電話を切ると、途端に周囲が静かになった。 少し間を置いて、ゆいが口を開く。

天音 ゆい

……理鈴はどう思う?

一之瀬 理鈴

どう思う、って?

一之瀬 理鈴

いいことだとは思うけど……。

天音 ゆい

理鈴はあーしらが勝てると思うかどうかって話。

天音 ゆい

MIRAGEもWonder・Undergroundも参加するんじゃ、気合い入れないとでしょ。

一之瀬 理鈴

いつも気合い入れた方がいいとは思うけど……。

一之瀬 理鈴

……僕達なら勝てるよ。絶対。

天音 ゆい

自信満々だね〜。

天音 ゆい

……そうだといいけど。

一之瀬 理鈴

どうしたの?

一之瀬 理鈴

そんなに弱気なんて、天音さんらしくないよ。

天音 ゆい

流石にライバル視してるバンドがどっちも出たら焦るっしょ。

天音 ゆい

理鈴はそうでもないの?

一之瀬 理鈴

……いや、不安だよ。

一之瀬 理鈴

確かに、努力次第で結果なんて変わるし、他がどんな努力をしているかは分からない。

一之瀬 理鈴

でも頑張らなきゃだから。

一之瀬 理鈴

……sky-highのリーダーとして。

天音 ゆい

リーダーとして、かぁ……。

天音 ゆい

理鈴らしいね。

天音 ゆい

なんか、あーしまで元気出てきたわ。

そう言うと、ゆいは屋上からの景色を眺めた。 理鈴も同じように景色を眺める。

……いつの間にか、先程まで感じていた焦りや嫌悪感はなくなっていた。

一之瀬 理鈴

……それじゃあ、そろそろ帰るね。

一之瀬 理鈴

授業に遅れたくないから。

天音 ゆい

流石優等生……。

天音 ゆい

ま、とりあえずがんばー。

一之瀬 理鈴

うん、ありがとう。

天音 ゆい

あーしら友達なんだから当然でしょ?

天音 ゆい

……あ、放課後の約束忘れないでよ〜!

一之瀬 理鈴

ちゃんと覚えてるから大丈夫だよ。

一之瀬 理鈴

(友達か……。)

白峰 ユウ

……芦愛、そこちょっとズレてない?

天月 芦愛

あ、わ、本当だ!

天月 芦愛

うぅ〜ん……。

白峰 ユウ

休憩しよう。

白峰 ユウ

疲れてるみたいだし。

天月 芦愛

疲れてるというか……びっくりしちゃって。

天月 芦愛

まさか『ステラフェス』に出ないかって言われる日が来るなんて思ってなかったからさ……。

天月 芦愛

昨日はよく眠れなかったよ……。

白峰 ユウ

練習のためにも本番のためにも、健康には気を付けないと。

天月 芦愛

うん。気を付けるよ。

天月 芦愛

ところでユウくん……例のアレの準備はできてる?

白峰 ユウ

もちろん。完璧。

天月 芦愛

ふっふっふっふっふ……。

天月 芦愛

じゃあ早速渡してもらおうか……。

白峰 ユウ

(言ってることだけ聞くとすごい怪しいな……。)

そして、ユウは芦愛に数枚の紙を渡した。 それは五線譜で、五線譜には音符が並べられていた。

天月 芦愛

よぉ〜し、ありがとう!

天月 芦愛

これで次の作業ができるぞぉ〜……。

芦愛は上機嫌な様子で椅子に座り、五線譜に目を通す。 それは、以前理鈴の家で考えていた新曲の完全版だった。

白峰 ユウ

……あんまり焦りすぎるのもよくないけど

天月 芦愛

え?

天月 芦愛

なになにどうしたの?

白峰 ユウ

……いや、何でもない。

白峰 ユウ

そろそろ練習再開するか?

天月 芦愛

そうだね!

天月 芦愛

よぉ〜し、やるぞ〜!

天月 芦愛

……あれ、どこからだっけ?

白峰 ユウ

忘れるのはや……。

白峰 ユウ

ここからだよ。

天月 芦愛

あっ、そうだった!

天月 芦愛

教えてくれてありがとう!

芦愛とユウが練習を終えてスタジオを出ると、 少し先に制服姿の理鈴とゆいが居た。

それを見て、すかさず芦愛は声をかける。

天月 芦愛

……あ、理鈴ちゃんとゆいちゃん!

天月 芦愛

もしかして2人は学校帰り?

天音 ゆい

ん、芦愛とユウじゃん。

天音 ゆい

学校帰りというか2人で遊んだ帰りだけど……2人は練習?

天月 芦愛

うん!

一之瀬 理鈴

天月さん、白峰さん、お疲れ様。

白峰 ユウ

……2人も学校お疲れ様。

天月 芦愛

あ、そうそう!

天月 芦愛

せっかくだしここで見せちゃおっかな!

天月 芦愛

2人にいいものを見せてあげましょ〜う!

何故かテンションの高い芦愛を見て、理鈴とゆいは首を傾げる。 そして芦愛は、先程ユウから受け取った五線譜を取り出した。

天音 ゆい

ん、これ何?

一之瀬 理鈴

もしかして……

一之瀬 理鈴

この前打ち合わせしてた新曲?

天月 芦愛

そうそう!

天月 芦愛

ユウくんが最終調整して作ってくれたんだよ〜!

天月 芦愛

人数分あるから2人にも配っておくね!

天音 ゆい

サンキュー。

一之瀬 理鈴

ありがとう。

天月 芦愛

明日からの練習はそれでやるよ!

天月 芦愛

私とユウくんは、今日一足先にやってたんだけどね〜。

白峰 ユウ

2人を置いていくわけにはいかないから、
本格的な練習はまだしてないけどね。

白峰 ユウ

曲はメールで送っといたから、
出来れば今日中に聞いておいて。

一之瀬 理鈴

うん。

一之瀬 理鈴

……ふふ、楽しみだなぁ。

天月 芦愛

あっ、私こっちだからまた明日〜!

帰宅後。自室に戻ると、理鈴はメールに 曲のファイルが送られてきていることを思い出した。

メールを開くと、言われていた通りユウから曲のファイルが送られてきていた。理鈴は、イヤホンをしてからファイルを開く。

〜♪

一之瀬 理鈴

(……うん。いい曲)

一之瀬 理鈴

(ステラフェスのルーキーステージ、か……。)

一之瀬 理鈴

……優勝できるといいなぁ

そう思い、理鈴は椅子の背もたれに背を預けながら目を閉じる。 そして、イヤホンから流れてくる音を聴くのに集中した。

【参加型】Stellar Symphony〜sky-high編〜

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

137

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚