再会は月下にて

再会は月下にて

緑 × 黄

chapter1

start

ﾊﾟﾘﾝ ｯ とショ-ケ-スが破れ ､ あたり全体が白い煙に包まれる

そういい 、 持っている黄色の宝石にキスをする

やっと手に入れたっ ♡

持っていた銃で窓を割り抜け出す

警官の罵声や警報の音など俺の耳には届かなかった

ベッドに身を投げ 、 宝石を眺める

まぁこれもお父さんにあげないといけないの残念やなぁ …

俺は大学生 権 怪盗をしている

俺のお父さんが怪盗をしていて 、 俺もその姿に憧れて跡を継いだ

今のところ捕まったことも、正体がバレたこともない

俺優秀すぎっ

そんなことを思っていたら 、 スマホが鳴る

こういうのって苦手 …

ワインが注がれたグラスを片手に持ち 、景色を眺める

雰囲気は、月下見たくとても好きだった

ふと中学の同級生に呼ばれた同窓会

と言っても 、 俺はあまり仲良い子はいなかったため正直時間の無駄としか思えなかった

けど 、 そんなことはなかったみたい

中学高校と仲良い子2人に会えた

懐かしいなっ

ふと聞かれた質問に答えると 、 こさめちゃんがなにか企んでいる顔をしている

昔みたいに 、また俺のことをからかってくる

恋愛より俺は宝石の方が好きやしっ

少し自分で思っていて悲しくなりつつも 、 本当に宝石の方が大切だったからこの話はどうでも良くなった

ワインを1口飲む

わ … 美味しい 、

ワインなんて久しぶりやな

残っているワインを見つめていると 、 マニキが突然の報告をする

たとえ仲のいい子でもあんまり興味はなかった

え…ぁ 、 2人ともなん .ᐣ

それはちょっと話が変わってくるんやけど

2人とも恋人ができたと報告があり 、 少し一人ぼっちになりそうで焦りを覚える

状況に理解出来ず 、 ただただ2人の話を聞くだけになってしまった

腕を引かれ 、 2人の恋人の元へ行く

… すちくん 、だ …

すちくんについてはいやでも覚えていた

高校生の頃の話だった

いつも通り廊下で友達と話をする

お昼休みの時間に窓の近くで話すが特にこれといった話題は出さずに適当に時間が過ぎるのを待つ

毎回この時間になると 、 女子たちが"すち"と言う人に会うと目をハ-トにさせて見つめる

その光景に嫌になりつつも 、 すちについては俺も気になっていた

… すちって、こんな人なんだ

友達の前ではちょっぴり大人しいけど、笑う時は笑う

教室で一人ぼっちの時は、本を読んだりスケッチブックに絵を描く

先生たちはすちを優秀な人として覚えられているから少し可哀想

ふとこさめちゃんが売店を指さし走る

マニキと一緒に走ってこさめちゃんを追いかける

… え 、 なんでそこ4人良い雰囲気なってるん .ᐣ

どうすればいいか戸惑いつつも 、ふとすちの方を見る

礼儀正しい人 、

すちの … すちくんの笑顔 … かっこいいな 、

何故かすちくんを見ると女子たちの気持ちがわかった気がした

… 嫌だなぁ 、

また … 好きになっちゃう

俺とすちくんは結ばれないのにね

昔のことを思い出して全てのやる気が失せた

それと同時に4人は話したいことを話し終えたみたいだった

あの日のことを俺だけが覚えていたみたい 、

なんだか胸が苦しい

… 気分悪いな

申し訳なさを感じつつ 、 ワイングラスを机の上に置いて帰っていった

頭痛い 、

普段着ない服で鬱陶しいのに 、 さらに体調が悪いため 、少しイラついてしまう

… 早く帰ってお父さんのところ行こうかな 、

宝石 … 、

頭の中が宝石のことだらけになる

少し気分が落ち着いてきた頃 、 右手首を誰かに掴まれる

つい 呼び捨てで呼んでしまった

… よくあること 、

何故か 、 他の人と違うということを教えたかった

俺だけは 、 すちくんのことを全て知っていると思いたかった

心配してくれたんだ 、 珍しい

忘れていたことを思い出してしまって 、 また頭の痛さが酷くなる

それと 、 ワインの酔いで目眩がする

やば … 吐きそうかも 、

ホテルのトイレで罪悪感に埋もれつつ吐き終える

胃の中が空っぽになったのがわかった

ふと声に出てしまった

聞かれてしまったのが恥ずかしかった

" ラブホ " という単語に顔が熱くなる

すると 、 すちくんに肩を押され床ドン状態になる

… 俺と 、 同じなんだ

…… 俺も 、好き

なにかが壊れた音と同時に 、 すちくんならと全て許してしまった