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その後も、基本彼が話をし俺が相槌をうつだけの会話が続いた。
でも何故か、悪くはなかった。
彼の会話が特別面白いものでもないのに、その時間が楽しかった。
誰かと過ごす時間も、悪くないのかもしれない。
いや、彼と過ごす時間が心地のいいものだった。
史記
小さな公園を挟んで、左の道を指さす。
愁斗
史記
愁斗
俺と彼の家は、この公園を挟んですぐ近くだった。
愁斗
愁斗
彼は突拍子もなく嬉しい事を言ってくれる。
少し照れてしまった表情を隠すように、
史記
足早に別れを告げた。
愁斗
彼に呼び止められ、振り向く。
右手に握りしめられたスマホをチラつかせ、
愁斗
そう言う彼の表情も少し照れくさそうだった。
気さくに話してくれていたが、彼も色々と勇気を振り絞ってくれていたのだと今更ながらに気づく。
史記
その返答に少しホッとした表情を見せ、嬉しそうに自分の連絡先のQRコードを差し出した。
愁斗
史記
今度こそ別れを告げ、俺たちは別々の道を歩み出した。
いつもより、太陽が眩しく感じた。
緩みきった頬に気づき、歯を食いしばり緊張感を取り戻させる。
悪くないな、こんなのも。