ON & ON

次の日からの学校生活も特に変わった事もなくうるさく騒ぐ奴らを横目に、俺は一人で過ごす。

変わった事といえば、帰り道が1人じゃないという事。

あの日から毎日、俺は彼と一緒に帰るようになった。

他の奴らは部活があるが、彼はバイトをしたいからと部活には何も所属せず、帰りはいつも1人だったという。

帰る方向同じなのに、俺は何も気づいていなかった。

いつも通り、公園の前で別れの挨拶をする。

ただ、少し彼に違和感を感じた。

金曜日のこの時間は誰しもが浮き足立っているものなんじゃないのだろうか。

華の金曜日ってやつ？

だけど、彼からはそんなものは感じない。

むしろ、その逆で.....

ま、俺なんかが気にした所で.....

家に着く。 誰からも返答はないがこれが通常だ。

洗面所で手を洗い、そのまま自室へ向かう。

制服を脱ぎ捨て、ベッドへダイブした。

1週間分の疲れがどっと押し寄せる。

そう思い、スマホを手にする。

そこには1件の通知がきていた。

連絡先を交換してから初めてのメッセージだった。

そのたった3文字を返信するのにそう時間はかからなかった。

けれど、そのメッセージに既読は付かなかった。

今日もバイトなのだろうか。

帰ってすぐバイトなんて、大変だな。