ロゼ
ロゼ
ロゼ
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僕は目を見張った
双子だからといって弟の💛くんまでもが水が苦手なわけではないだろうが、
まさか水泳部だとは思わなかった
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そう言ってから僕の頭にある考えが過ぎった
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♥️くんの真剣な表情に押され、僕はその最低な方法を話した
魔王の動きを止める方法に♥️くんはあっさり乗った。
だけど、上手くやれる自信も、成功したとしても上手くいく確証もない。
だけど、それしか方法がなかった
僕はコンテニューのためにスマホを取り出す♥️くんに再度確認する
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♥️くんの言葉に僕はようやく決心がつく。
こうして誰かが肯定してくれることで少しでも自信が持てる
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僕もスマホを取り出して、アプリを起動した
スマホの中で光る青い石。
その時1度コンテニューした時にはなかったヒビのようなものに気が付く
コンテニュー前にはなかったもの。
そしてこの石はアミュレットの石と同じもののような気がした
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僕は♥️くんのスマホを覗き込む てっきり同じ青い石が光っているものだと思っていたが、♥️くんには赤い石があった
光ってはいるが、石自体は無数のヒビが入っている
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♥️くんの横顔は強ばっている
その表情の硬さは何か引っかかるものがあった
決意だけではなく、緊張と恐れが僅かに窺える。 ゲームの世界に飛び込むことに、僕も当然恐れはある。
だけど、その恐れは根本的に僕とは違う気がした
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アミュレットの石は自分の身体よりも重要なものだと判明した
そしておそらく、コンテニューする度に石にはヒビが入るんだろう
ヒビが入り続ければ当然石は砕けてしまう
…♥️くんの石はその1歩手前に見えた
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ゲームオーバーになった時のまるで最後のような♥️くんの言葉を思い出す
♥️くんが心境をすべて明かし、安心したと思ったのにまた不安になる
♥️くんは黙ったまま、じっとスマホの中で輝く石を見つめていた
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全身から血の気が引いた。
身体の奥底からぞくりと嫌な寒さを訴える
寒い
なのに、全身から汗が吹き出し心臓が痛いほどに脈打つ
最後という言葉が『人生の最期』
そんな風に思えた
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やっとの思いで声を発した。 それ以上の声は出なかった
何で言わなかった
なんでそんな状態でもう一度挑もうとする
何でそこまでするの?
今僕は♥️くんを失ってしまうかもしれないという恐怖を味わっている
本当に思えば、これ以上の恐怖と絶望が襲いかかる
そんな気がした
♥️くんは今僕が感じている恐怖以上のものを味わった
これ以上、そんな思いをしたくはない
そんなことは容易に想像が付く
わかってる。言ったところできっと♥️くんは歩みをとめない。
それでもこれだけは、言いたかった。
言わなければいけなかった
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それほど、あの時の♥️くんには余裕がなかった
もしかしたら、あれで最後だったのかもしれなかったから
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♥️くんの口元は上がっている。
だが、決して笑っているわけではない。
声は今にも泣き出しそうに震えていた
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♥️くんが命懸けでしてきたことを無駄にしたくない。
無駄じゃなかったと思わせたい。
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今度こそ最後かもしれない。
それは♥️くんが消えてしまうかもしれないということ
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♥️くんの声と視線の強さに、僕の中の恐怖が薄らいでいるのを感じた
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考えがある
生きるという強い意志がある
ひとりじゃない
だからきっと成功する
僕は好きな人を取り戻し、♥️くんは好きな人との約束を守れる。
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♥️くんが笑って頷く、 その笑顔に僕も力を貰う
きっと安心したのは僕の方だった
これで失敗したら♥️くんを失ってしまう
だから♥️くん自身に大丈夫だと… 生きると言って欲しかった。
彼自身の生きる意志を見せて欲しかった
不意に♥️くんが小指を僕の前に差し出してきた
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昔はこうして約束をした
けどもう子供じゃない。
だから僕はその指を逆の方向に押し返した
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記憶からは消えてしまった友達
♥️くんの想い人である💛くんもう取り戻したい
全部が♥️くんの記憶のように、 楽しい日々に戻したい
ふと何かに気づいたような顔をした♥️くんが僕の手を握ってきた。
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少しだけ懐かしい感覚が蘇る
♥️くんと手を繋いで走り出せばどこまでも行ける気がした。
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♥️くんの声には絶望や恐怖よりも、希望が色濃く込められていた
「「1!」」
僕と♥️くんは同時に叫び、直後、スマホの中で光る石をタップした
『CONTINUE?』
トンッ…
コメント
3件
死ぬ前に私たちが助けるからね!(しなもさきと!)
いっけー!w