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また会える日まで

28 - これで最後

♥

426

2022年06月16日

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ロゼ

こんにちは

ロゼ

やっていこうと思います

ロゼ

どぞ

♥️

💛くんは…水泳部のエースだったんだよ…

💙

…え?

僕は目を見張った

双子だからといって弟の💛くんまでもが水が苦手なわけではないだろうが、

まさか水泳部だとは思わなかった

♥️

昔家族で海に行って、💛くんは泳ぐ楽しさに気づいたんだって。反対に💖くんは溺れたから水が怖くなっちゃったんだって、前に言ってた。

♥️

……💖くんにとって、プールは💛くんの象徴なんだよ、きっと

💙

それで…プールがあったのか、じゃあプールにいる可能性もあるって事だね

♥️

うん、そうだね。あ、でも、💖くんは水が苦手だから…どうだろう

💙

そっか、💖くん自身は近づきたくないか

そう言ってから僕の頭にある考えが過ぎった

💙

…いやでも、これ、最低じゃ…

♥️

💙ちゃん?

💙

…あの魔王を動けなくなる方法、思いついた

♥️

話して

♥️くんの真剣な表情に押され、僕はその最低な方法を話した

魔王の動きを止める方法に♥️くんはあっさり乗った。

だけど、上手くやれる自信も、成功したとしても上手くいく確証もない。

だけど、それしか方法がなかった

僕はコンテニューのためにスマホを取り出す♥️くんに再度確認する

💙

本当にいいの?

♥️

他に方法はないし、俺もそれが1番いいと思う

♥️くんの言葉に僕はようやく決心がつく。

こうして誰かが肯定してくれることで少しでも自信が持てる

♥️

それじゃあ…コンテニューしようか

僕もスマホを取り出して、アプリを起動した

スマホの中で光る青い石。

その時1度コンテニューした時にはなかったヒビのようなものに気が付く

コンテニュー前にはなかったもの。

そしてこの石はアミュレットの石と同じもののような気がした

💙

(あれ……?)

僕は♥️くんのスマホを覗き込む てっきり同じ青い石が光っているものだと思っていたが、♥️くんには赤い石があった

光ってはいるが、石自体は無数のヒビが入っている

♥️

……

♥️くんの横顔は強ばっている

その表情の硬さは何か引っかかるものがあった

決意だけではなく、緊張と恐れが僅かに窺える。 ゲームの世界に飛び込むことに、僕も当然恐れはある。

だけど、その恐れは根本的に僕とは違う気がした

💙

…待って

♥️

ビクッ

♥️

びっくりした…何?どうしたの?

💙

この石って、アミュレットの石だよね?

♥️

……

♥️

多分、ね

💙

♥️くんの石もうボロボロじゃんか、♥️くんが着けていたアミュレットもそうだった

アミュレットの石は自分の身体よりも重要なものだと判明した

そしておそらく、コンテニューする度に石にはヒビが入るんだろう

ヒビが入り続ければ当然石は砕けてしまう

…♥️くんの石はその1歩手前に見えた

💙

ねぇ、今まで何回コンテニューしたの?

💙

これで石が割れることなんてないよね?

♥️

ごめんね、💙ちゃん…俺…もう…

ゲームオーバーになった時のまるで最後のような♥️くんの言葉を思い出す

♥️くんが心境をすべて明かし、安心したと思ったのにまた不安になる

♥️くんは黙ったまま、じっとスマホの中で輝く石を見つめていた

💙

ねぇ、♥️くん!

♥️

…正直、今回のゲームがスタートしたとき、これが最後だと思ってた

全身から血の気が引いた。

身体の奥底からぞくりと嫌な寒さを訴える

寒い

なのに、全身から汗が吹き出し心臓が痛いほどに脈打つ

最後という言葉が『人生の最期』

そんな風に思えた

💙

っ……!何で…!

やっとの思いで声を発した。 それ以上の声は出なかった

何で言わなかった

なんでそんな状態でもう一度挑もうとする

何でそこまでするの?

今僕は♥️くんを失ってしまうかもしれないという恐怖を味わっている

本当に思えば、これ以上の恐怖と絶望が襲いかかる

そんな気がした

♥️くんは今僕が感じている恐怖以上のものを味わった

これ以上、そんな思いをしたくはない

そんなことは容易に想像が付く

わかってる。言ったところできっと♥️くんは歩みをとめない。

それでもこれだけは、言いたかった。

言わなければいけなかった

💙

♥️くんが消えたら、僕らどうなるのさ!やめてよ!ポロポロ

💙

♥️くんは僕の親友なんだよ…?ポロポロ

💙

勝手に殺そうとしないでよ!

♥️

そう、だね、俺は俺を大事にしてなかったのかもしれない…

♥️

でも、わかっていても、俺の選択は変わらなかった。💙ちゃんと💖くんがいるかもしれないって思ったら、放っておけなかった。

♥️

…結果いたしね。いて欲しくなかったけど。

💙

最初にあの世界で会った時に♥️くんが怒っていたのは…八つ当たり?

♥️

うん…ごめん、💙ちゃんと💖くんは悪くなかったんだけど、

それほど、あの時の♥️くんには余裕がなかった

もしかしたら、あれで最後だったのかもしれなかったから

♥️

けど、結局…全部失敗しちゃった

♥️くんの口元は上がっている。

だが、決して笑っているわけではない。

声は今にも泣き出しそうに震えていた

💙

全部じゃないよ

♥️くんが命懸けでしてきたことを無駄にしたくない。

無駄じゃなかったと思わせたい。

💙

♥️くんに守られたからここにいるんだよ?

♥️

♥️

うん。そうだった。

♥️

💙ちゃんがいるから💖くんも元に戻るかもしれないんだ

♥️

だからさ、💙ちゃん。

♥️

ここで俺に💖くんのことを諦めさせないで

今度こそ最後かもしれない。

それは♥️くんが消えてしまうかもしれないということ

💙

っ…!けど…

♥️

消えてもいいなんて今はもう思ってない!

💙

♥️

俺は絶対、💙ちゃんと💖くんと一緒に帰りたい!何度もゲームに参加して、その度に俺は絶望するだけだった。

♥️

でも今やっと、やっと1人、それも、俺達の大事な人を救えるかもしれないんだ。

♥️

諦めさせないで

♥️くんの声と視線の強さに、僕の中の恐怖が薄らいでいるのを感じた

💙

本当に…コンテニューしたら、♥️くんが居ない、なんてことはないんだよね?

♥️

今度こそ最後だと思う。次にあの世界で死んだら俺は本当に消える。

♥️

だけど、俺はもう諦めない。絶対に、全力で生きて、帰るよ

考えがある

生きるという強い意志がある

ひとりじゃない

だからきっと成功する

僕は好きな人を取り戻し、♥️くんは好きな人との約束を守れる。

♥️

それに俺はひとりじゃない。💙ちゃんがいる。だから絶対に大丈夫だって思える

💙

その言葉絶対にわすれないでね

♥️

うん

♥️くんが笑って頷く、 その笑顔に僕も力を貰う

きっと安心したのは僕の方だった

これで失敗したら♥️くんを失ってしまう

だから♥️くん自身に大丈夫だと… 生きると言って欲しかった。

彼自身の生きる意志を見せて欲しかった

不意に♥️くんが小指を僕の前に差し出してきた

♥️

ねぇ💙ちゃん。1つ約束しよ

♥️

俺のためにも、💙ちゃんのためにも

♥️

絶対にみんなで帰るって

昔はこうして約束をした

けどもう子供じゃない。

だから僕はその指を逆の方向に押し返した

♥️

ちょっ、痛い痛い痛い!何するの!?

💙

ばーか。約束するまでもないでしょ!

💙

勝って帰る。それしかないんだよ僕たちには

♥️

…うん、そうだね!

💙

(どんな結果になっても、絶対に僕は元の世界に戻る。じゃなきゃ、♥️くんを無事に帰しても、💖くんを取り戻しても、意味が無いんだ。叶うなら…)

記憶からは消えてしまった友達

♥️くんの想い人である💛くんもう取り戻したい

全部が♥️くんの記憶のように、 楽しい日々に戻したい

ふと何かに気づいたような顔をした♥️くんが僕の手を握ってきた。

💙

…何コレ?

♥️

こうしておけば、向こうでも離れないかなぁって、確証はないけど。

💙

ないんかい

少しだけ懐かしい感覚が蘇る

♥️くんと手を繋いで走り出せばどこまでも行ける気がした。

💙

……

♥️

…?

♥️

あ、そっか、俺と手を繋ぐより、💖くんと手を繋ぎたいんだね!

💙

はぁ!?

💙

っていうか、そういう話題は突っ込みづらいからやめてよ!

♥️

そういうとこ、💙ちゃんは優しいね!

💙

調子にのりやがって…ほらさっさと行くよ!

💙

3!

♥️

♥️

2!

♥️くんの声には絶望や恐怖よりも、希望が色濃く込められていた

「「1!」」

僕と♥️くんは同時に叫び、直後、スマホの中で光る石をタップした

『CONTINUE?』

トンッ…

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コメント

3

ユーザー

死ぬ前に私たちが助けるからね!(しなもさきと!)

ユーザー

いっけー!w

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