神崎 奏
呪い…
神崎 奏
…ん?!えっ?!
呪い?!?!
呪い?!?!
ぴくと
落ち着いて!
ぴくと
…妖怪にバレちゃうから!
静かに!…ね?
静かに!…ね?
神崎 奏
あ、は、はい…
ぴくと
…っと、この紋章の
効果はね。
効果はね。
ぴくと
居場所がバレるし
寿命が縮むし
白いヤツが
効かないようになる
寿命が縮むし
白いヤツが
効かないようになる
ぴくと
……ってのが
一般的なんだけど
これは鬼の紋章だから
一般的なんだけど
これは鬼の紋章だから
神崎 奏
……鬼
ぴくと
あ、ねぇ奏ちゃん
鬼に会った?
鬼に会った?
神崎 奏
……え、あ、はい。
ただ…えと
140cmぐらいの
子供っぽい子でし─
ただ…えと
140cmぐらいの
子供っぽい子でし─
ぴくと
…え
ぴくと
ちょ、奏ちゃん!!
ぴくと
その人!格好は?
神崎 奏
(急にどうしたんだ?!)
神崎 奏
え、えと…橙色の
着物…?みたいな
物を来てました
着物…?みたいな
物を来てました
ぴくと
他に特徴的なものは?
神崎 奏
……えーと、確か
顔に髪が貼ってあって
…あっ!天ぷらの
天って漢字が
ありましたね!
顔に髪が貼ってあって
…あっ!天ぷらの
天って漢字が
ありましたね!
神崎 奏
(って…例えが
食べ物になっちゃった…
天使とか…そっちを
例としてあげたほうが
良かったかな…?)
食べ物になっちゃった…
天使とか…そっちを
例としてあげたほうが
良かったかな…?)
ぴくと
……あー
ぴくと
くっそ…まじかよ
ぴくと
面倒な奴に
目をつけられたね
……俺もなるべく相手に
したくないなぁ
目をつけられたね
……俺もなるべく相手に
したくないなぁ
神崎 奏
……えと?
ぴくと
君が会った鬼は
ぴくと
ここ…そう。
西の土地を
支配している
我々だ団の幹部!
西の土地を
支配している
我々だ団の幹部!
神崎 奏
我々だ…団?
ぴくと
あー、えと…そうだよな
知らないもんなぁ…
知らないもんなぁ…
ぴくと
えっとね…
ぴくと
…grってやつが
支配しているの
そこの配下って
言えばいいかな
支配しているの
そこの配下って
言えばいいかな
神崎 奏
え
神崎 奏
や、やばくないです?!
ぴくと
あー…
ぴくと
……めっちゃやばい
ぴくと
とにかく、ここを
離れた方が
良さそうだな……
ここはそいつらの
縄張りだし…
離れた方が
良さそうだな……
ここはそいつらの
縄張りだし…
神崎 奏
え、あ、えと
神崎 奏
私は…どこに
行けばいいでしょうか…
行けばいいでしょうか…
ぴくと
……はぁ
ぴくと
奏。君が嫌なら
断ってもいい。
…………えとさ、
断ってもいい。
…………えとさ、
ぴくと
…うち、来る?
神崎 奏
えっ。
神崎 奏
……いいんですか?!
ぴくと
まぁ、それしかないし
神崎 奏
まぁ、確かに……
神崎 奏
じゃあ……えと
神崎 奏
ついて行かせてください!
ぴくと
……んじゃ
ぴくと
行きますか。
神崎 奏
あ、はi
ぴくと
よいしょっと…
ひょいっ
神崎 奏
?!?!え、ちょ
神崎 奏
な、なんで抱っこし…
ちょ、え、
な、なんでですかー?!
ちょ、え、
な、なんでですかー?!
ぴくと
はーい、落ちたくなければ
大人しくー
大人しくー
神崎 奏
……わ、分かり…ました
神崎 奏
(…恥ずかしい)
神崎 奏
っわぁ……!
神崎 奏
って、飛んでる?!
なんで?!
なんで?!
ぴくと
そりゃあ、飛ばないと
不便だし…飛べるよ
不便だし…飛べるよ
神崎 奏
えぇっ……?!
神崎 奏
(…まぁ、とりあえず
この話は置いとくか…)
この話は置いとくか…)
神崎 奏
……にしても、すごいなぁ
こんなに綺麗な夜空
初めて見ました……
こんなに綺麗な夜空
初めて見ました……
ぴくと
あ、やっぱ思う?
……まぁでも君達にとって
この空は段々嫌になると
思うけどね
……まぁでも君達にとって
この空は段々嫌になると
思うけどね
神崎 奏
……へ?
神崎 奏
どういうこと…です?
ぴくと
…言うかどうか
ちょっとだけ
迷ったけど。
ちょっとだけ
迷ったけど。
ぴくと
この空が現れた時
ぴくと
…君たちの世界に
大樹ができる。
大樹ができる。
ぴくと
いや、正しく言うと
本来できない
ものが作り上げられる
本来できない
ものが作り上げられる
ぴくと
過去に言ってた子は
なかったはずの
大樹ができていた
と言ってたかな
なかったはずの
大樹ができていた
と言ってたかな
ぴくと
……その大樹は
この妖界の入口なのさ
この妖界の入口なのさ
神崎 奏
大樹……
神崎 奏
…あっ
神崎 奏
私のところにも…
ありました…。
ありました…。
ぴくと
……そうなの?
神崎 奏
……あの
神崎 奏
その子は
帰れたんですか?
帰れたんですか?
ぴくと
あぁ、あの子は……
ぴくと
…死んだよ。
俺が居ない時にね
俺が居ない時にね
神崎 奏
えっ……
ぴくと
……でも、仕方なかった
ぴくと
彼女が死んだ原因は
紋章が寿命を
縮めたのが原因だった
紋章が寿命を
縮めたのが原因だった
神崎 奏
(そういえば、ぴくとさん
紋章見た時…表情が
焦ってたな……)
紋章見た時…表情が
焦ってたな……)
神崎 奏
……危ないんですね
ぴくと
うん。あ、寿命が
縮むと言ったけど…
縮むと言ったけど…
ぴくと
…縮む量が俺の
想像以上だったしね
想像以上だったしね
神崎 奏
へ?そうなんですか?
ぴくと
あぁ、例えば……
ぴくと
90歳にしぬ人が
20歳にしぬ。
20歳にしぬ。
神崎 奏
えっ…すっごい
縮むじゃないですか!
縮むじゃないですか!
ぴくと
そう。……それほど
恐ろしいのさ。
紋章はね。
恐ろしいのさ。
紋章はね。
この話をしていた時
ぴくとが1滴…… 涙を流していた
恐らく、ぴくとは 今まで、沢山の人が 死ぬのを見てきたのだろう
神崎 奏
…………
神崎 奏
(…そう、だよな。
いくら何人の人が
死ぬのを見ても…やっぱり
悲しいものは悲しい…)
いくら何人の人が
死ぬのを見ても…やっぱり
悲しいものは悲しい…)
神崎 奏
…………
ぴくと
わっ?!?!
ぴくと
……奏ちゃん?
どしたの?急に
強く抱き締めて……
どしたの?急に
強く抱き締めて……
ぴくと
そんな簡単に
落ちないから安心しt
落ちないから安心しt
神崎 奏
違います。
神崎 奏
だって、ぴくとさんが
悲しい顔するから……
悲しい顔するから……
ぴくと
……え
ぴくと
……あは、なるべく
隠してたつもり
だったんだけど
隠してたつもり
だったんだけど
ぴくと
……バレちゃった?
神崎 奏
バレバレです……よ
神崎 奏
……あの
ぴくと
……ん?
神崎 奏
わ…たしは
神崎 奏
私は…死にません、から
ぴくと
へ?
神崎 奏
私は…
神崎 奏
ぴくとさんの為に、私
長生きします…!
私のせいで悲しんで
欲しくない…から
長生きします…!
私のせいで悲しんで
欲しくない…から
神崎 奏
だから…その
神崎 奏
えと…
神崎 奏
(……やべ、何言おう)
ぴくと
……ふはっ
ぴくと
それ、死亡フラグって
言うんだよ?w
言うんだよ?w
神崎 奏
死亡フラグがたっても
それを破りますよ。
生存フラグ立ててやります
それを破りますよ。
生存フラグ立ててやります
ぴくと
…俺が見たことある
人達はみーんな
死んじゃったけど?
人達はみーんな
死んじゃったけど?
神崎 奏
それでも!
生きてみせますよ!
生きてみせますよ!
神崎 奏
だって、1人って
悲しいじゃん。
悲しいじゃん。
ぴくと
…………そっか
ぴくと
うん!ありがとう!
神崎 奏
あわ……ちょ
今飛んでるんですよ!
急に強く抱き締めないで!
今飛んでるんですよ!
急に強く抱き締めないで!
ぴくと
えーだっt───
ぴくと
………………
神崎 奏
……?ぴくとさん?
ぴくと
待って、俺、すっげぇ
セクハラしてない?
セクハラしてない?
神崎 奏
あ、今更ですか。
神崎 奏
(てか、そういうの
気にするんだ……)
気にするんだ……)
神崎 奏
ふはっ…
ぴくと
え、な、なんで
笑うのさ……もー
笑うのさ……もー
神崎 奏
…んー、秘密です