嘘吐き

今あぢぃあぢぃと 言ってる俺は真(まこと)

寝坊しました

高校生っす

さっきメールしてたのは 幼なじみの凛(りん)

まぁ紹介は後にして

あと5分で学校始まる！

だから急ぐぜ(ｷﾗ-ﾝ)

紹介に戻って

凛は優等生です

バカな俺と優等生の凛

幼なじみなんて嘘みてぇだろ

凛は眼鏡っ娘

めっちゃ可愛い

おまけにスタイルもいい

女子から恨まれるレベル…

三平方の定理とか何！？

意味わかんねぇ…

花凜とは学年1の いや、学校1の美女と言われてる

が、俺は美女の花凜より 可愛い凛の方が好き

あ、忘れてたけど

凛と花凜は双子だ

嘘ついてしまった

この時間が好きだ

凛とじゃれあってる時間が…

この気持ちを伝えたら 俺が傷つくだけだよな

てか凛は勇斗(ゆうと) のことが好きなんだろ？

いないって 嘘だろ

泣きてぇ

クッソ泣きてぇ

だけど今泣いたら すげぇダセェよな

俺の願いは叶わねぇ

凛と付き合いたいなんて願いは

泣くなよ

俺まで泣くじゃねぇか

俺はそう言ってその場を離れた

その時、一筋の涙が 頬に流れた

俺はその後 付き合ったのかは知らねぇ

だけど、噂からして 付き合ってるんだな

今も願いは1つある

それは───

そんな吐きゼリフを置いて 俺は父の仕事の都合で 海外へ引っ越した

凛には好きと 伝えられないまま サヨナラも言えないまま 俺は凛の視界から消えた