20日目の夜。
四人は焚き火を囲んで腰を落ち着けていた。
外では風が木々を揺らし、時折小鳥の声が聞こえる。
悠翔
これからの二十日、計画をきっちり固めておきたい。

悠翔
皆の役割と戦闘形式、次に来る襲撃までに最低限やることの2つに分けて考えよう。

陽葵は地図に添えられたメモ帳を手に取り、筆記用具をしっかり握る。
陽葵
準備が曖昧だと、夜が来たときに混乱しちゃうしね。

あらたろはいつものように元気を出すがその表情は引き締まっている。
悠翔
まず次の襲撃までにやることを最優先にしよう。期限を分けると動きやすい。

悠翔
まずDay20からDay30は“襲撃の対応の用意”、
Day31から40は“積極的な偵察と砦の強化”という流れにするのはどう?

あらたろ
よし、俺は機動担当で動く。罠の起動、物資運搬、すべて対応するよ!

Kanadeは地図に描かれた拠点周囲の地形をまじまじと眺め、罠の候補地点に鉛筆で印を付けていく。
陽葵
私は木を集めておくよ。

陽葵
だから、食料と水は各自分で三日分は最低確保してくれると助かる。

Kanade
私は罠と誘導路で流れを作るよ。罠の材料も担当する。

悠翔
よし、これでいいかな。

悠翔
見張りは二人一組、もし負傷者が出たら、応急を優先。戦闘は無理にしないこと。

悠翔
もし見張りの仲間が負傷したら、拠点から近かったら拠点に戻り、遠い場合は近くの緊急避難場所で待機。

陽葵
うん!

あらたろ
そうだね。

Kanade
それでいいと思うよ〜

悠翔
じゃあ次に、襲撃の対応についてだけど、何か意見とか提案とかある?

あらたろ
ある!…というよりかは、意見とか提案じゃないけど、ちょっと言いたいことが。

あらたろは肩越しに地平線を見やりながら、ふと問いかける。
あらたろ
向こうのカルトは連中の構成変わったのかな?もし強化してきたら戦略替えなきゃ。

悠翔
そうだね…こっちも守りを固めつつ、情報を増やす必要がある。

Kanade
襲撃の対応についてだけど、よかったら半分ぐらい私に任せて。結構自信ある。

悠翔
頼んだ。

悠翔
最後に補足しておこう。トレーダーの出入りは不定期だから、補給の可能性はいつでもある。

悠翔
見かけたら物々交換の余地を常に考えられるようにするために、
材料は取っておこう。

悠翔
それと、この計画は固定じゃない。

悠翔
状況次第で柔軟に、だけど決断は迅速に頼んだよ。
